川崎市は、病気等で集団保育に預けることが困難な子どもを受け入れる病児保育施設「エンゼル中原」を28日、中原区新城に開設する。対象は保育所などに通う市内在住の生後6カ月から小学校就学前の子どもとなっている。
川崎市内には現在、病気が回復期にある子どもを受け入れる「病後児保育室」が幸区・多摩区・高津区に計3施設ある。しかし、病気中の子どもを受け入れる「病児保育室」は民間が運営する施設が1カ所あるのみだった。
今回設置される施設の運営は市が委託した川崎市医師会が行う。病児保育施設の運営は採算性と医療分野の人員確保が課題となっているが、採算性は市の補助で賄い、人員確保は医師会が行うという。
開設に関わった中島夏樹医師は「働く保護者にとって必要な施設。今後、医師会として市内各区に設置していけるよう準備を進め、ニーズに応えていきたい」と話す。
一方、市民・こども局でも「まず市中央ということで中原区に設置した。設置を望む声が多い施設なので今後も病後児施設のない区から徐々に整備していけるよう医師会にも働きかけていきたい」と話し、市医師会、川崎市とも増設に向けて前向きな姿勢を見せる。
「エンゼル中原」は新城中島ビル(中原区新城3の5の1)の3階に開設される。定員は12人。感染拡大を防ぐため隔離部屋等が整備されている。
病児の状態の確認は同じビルにある中島医院の中島医師が担当する。看護師は常駐し、同医院と医師会からの派遣で対応する。
利用には事前登録が必要となる。病児を預けたい場合は医師の診断を受け、指示書をエンゼル中原に提出する。ただし麻しんや流行性結膜炎など感染力が強い病気や、病状が急変する可能性がある場合などは受け入れられないという。
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