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公開日:2022.02.18

菅生在住坂大(ばんだい)さん
五輪まとめ特別本
東京・北京 思い形に

  • 五輪冊子について語る坂大さんと自分史(下)

 今月4日に開幕し、トップアスリートがしのぎを削る北京オリンピック。菅生在住の坂大トキエさん(82)は感動を形に残そうと、選手たちの活躍が掲載された新聞の切り抜きや写真をまとめ、冊子を制作している。坂大さんは日頃から、身の回りのニュースをまとめた自分史作りをしており「今回の五輪冊子も自分史作りの延長。感じた思いを形にして残したい」と笑顔を見せる。

 制作のきっかけは昨夏の東京五輪・パラリンピックだった。坂大さんは当初、開催に否定的だったが、世間の状況に動じることなく競技に取り組む選手たちの姿に感動。思いを形にして残したいと考え、冊子作りを始めた。

 五輪冊子は日本人選手が掲載された新聞を切り抜き、台紙に1枚ずつ貼り付けまとめられている。新型コロナの流行のため、テレビ観戦のみだが、視聴時に感じたことや思いも書き留めた。東京五輪・パラ時は約160ページに上る冊子を2冊仕上げた。製本作業以外の切り抜きや貼り付け作業は全て一人で行い、現在の北京五輪の冊子で3冊目となった。その他、テレビに映る開閉会式の様子をデジタルカメラで撮影したアルバムも作った。

自分史が原点

 冊子づくりの原点には、坂大さんが長年取り組んでいる自分史制作がある。50歳の頃、市内学童保育に再就職。当時は女性の再就職が注目された時期で、坂大さんはこれまでの経験を講演する依頼を受けた。その際、人生を振り返る自分史を編さん。執筆が好きだったこともあり熱中し、その後も自分史を作り続けた。

 題材は子育てや趣味の旅行など多岐にわたる。蔵敷菅生地区で活動する踊りの団体「親栄会」など、地域活動の様子も記し、32年間で162冊を作り上げた。「自分史だけど、日頃の生活や社会の様子を書くことを大切にしている。過去の日常を振り返る良い郷土も資料になればありがたい」と継続する意義を語る。

 北京五輪冊子の制作も、自分史作りの延長線上と捉え、何気ない日常と社会で起きている世相を切り取る。坂大さんは「コロナ禍でやりたい事ができないと嘆くだけでは始めらない。できる事から一生懸命に挑戦するオリンピアンの姿勢を見習いたい」とにこやかに笑った。

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