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公開日:2023.04.07
馬絹平台庚申塔
市認定で参拝者増
地域住民が維持管理
地元住民に長く信仰されてきた馬絹平台の庚申塔が昨年末、川崎市地域文化財に認定された。地域の人々により知られるようになり、参拝者が増えているという。今も地域の守り神として崇められ、地域住民が維持管理を担っている庚申塔を取材した。
民間信仰の石塔である庚申塔は、享保3(1718)年に、疫病封じや災害予防、五穀豊穣などを願い、観音塔と地神塔とともに境界に建てられた。以来、地域の信仰対象「庚申様」として親しまれてきた。今では、平台睦会(平台講中)が維持管理を担う。同会では20軒の各家庭から1人が参加し、清掃や草取り、飾りつけなどを、海の日の馬絹神社の夏草刈りの後と、12月29日前後などに行って庚申塔を守っている。12月最初の庚申の日には、秋に収穫した農作物を献上し、同会で参拝し懇親会を行い、交流を深める。会員は昔からの元農家からなるという。5年に一度、庚申の本山・猿田彦神社(栃木県日光)の参拝も行う。
地域の守り神
会の中でも、「自宅がすぐ裏だから」と、常時掃除や献花をして維持管理をしているのが、名古屋きみこさん(83)と由紀江さん(51)親子だ。由紀江さんは「神棚やお稲荷さんと同じような信仰対象。ご先祖様から代々守ってきてもらったものだから、お嫁に来てから好きでやっている」と話す。一方で、こうした慣習を受け継いでいく次世代がいないことを危惧する。
同会の田邉光治会長(72)の家の前には、三代ほど前の先祖が作ったという庚申塚がある。「等しく信仰しているが、こちらは道行く人の安全を祈願したもの。馬絹平台の庚申塔は、300年ほど前に疫病が流行った際に、村に疫病が入ってこないようにと境界に建てられた」と語る。疫病退散のくだりが石碑に書いてあるためか、コロナ禍となり、賽銭を入れる人が増え、地域文化財となったことでさらに手を合わせる人が増えたそうだ。
市の地域文化財認定の際は、庚申塔と、それらを取り巻く地元住民に長く信仰されてきたことが評価された。田邉会長は「仲間内だけでなく、みんなが親しんで楽しめる祭のようなものができるといい」と夢を語った。
庚申信仰は、平安時代に伝わったとされる。中国の道教を由来とし、60日に一度ある庚(かのえ)申(さる)の日に体内にいるとされる三尸(さんし)の虫が、寝ている間に天帝に悪行を報告し寿命が減らされるため、夜通し眠らずに天帝や、庚申の本尊とされる青面金剛、神道の猿田彦などを祀って宴会をする民間風習。
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