神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
宮前区版 公開:2025年2月25日 エリアトップへ

市内幼稚園約10施設 運転手の派遣を打ち切り 都内業者が文書で通告

社会

公開:2025年2月25日

  • X
  • LINE
  • hatena
川崎ふたば幼稚園の送迎バス
川崎ふたば幼稚園の送迎バス

 川崎市内の幼稚園に送迎バスの運転手を派遣していた「みつばモビリティ」(本社・東京都港区)が、今年の3月末で運転手派遣を打ち切ることを決め、1月末に各施設に文書で通達していたことが分かった。

 「みつばモビリティ」(以下「みつば」)の親会社「ソシオークホールディングス」の広報担当者によれば、同社が運転手を派遣していた市内の幼稚園は約10施設。運転手の残業規制に付随する人手不足などの「2024年問題」の影響により、今年度をもって運転手の派遣契約を解約する内容の文書を、1月末に関係各施設に送付した。

 その上で「営業担当者が各園に出向いて今回の決定に関する説明と、新たな委託先などの情報をお伝えした」という。同社からの提案としては、【1】新たな派遣委託先を見つける【2】現在の運転手を新たな業者に再雇用させる【2】現在の運転手を幼稚園で直接雇用する、の3種類。2月下旬までに、「全施設で4月以降の運転手確保の見通しがついたことを確認した」(広報担当者)という。

園長「不誠実」憤り

 約120人の園児が通う「川崎ふたば幼稚園」(川崎区)では、約70人が送迎バスを利用している。「みつば」との契約は約20年に及ぶが、同園には1月末に「契約の解約申し入れ」と題する文書が届いたという。

 小川哲也園長は唐突な通告に驚き、「みつば」の営業担当者に電話で説明を求め、「文書を送るだけの対応は不誠実だ」と強く抗議した。すると約1週間後、同社の浜地康太社長と営業担当者が園を訪れて謝罪。派遣打ち切りの理由については「恒常的な人材不足と高齢化、諸物価の高騰」と説明された。

 派遣打ち切りまで2カ月というタイミングに関しては、契約書内に「契約更新の2カ月前まで解約が可能」という趣旨の文言があることから、同社は「直前まで募集をかけていた」と釈明。しかし小川園長は「もし新たな委託先を探せなかったら、相当な数の園児が通えない事態が発生した。なぜもっと早く情報を共有しなかったのか」と憤る。同園は4月から、新たな会社から運転手を派遣してもらうという。

 川崎市幼稚園協会の石渡宏之会長は「送迎バスのドライバー確保は、保育スタッフの確保と同様に、どの幼稚園でも重要な案件。多くの人に送迎バス運転手という仕事を知り、関心をもってもらうことが大切だと思う」としている。

宮前区版のローカルニュース最新6

活動応援補助金を継続へ

町内会・自治会を活性化

活動応援補助金を継続へ

3割未使用、市「活用を」

3月26日

川崎イチゴをブランドに

若手農家が次々参入

川崎イチゴをブランドに

連携する「研究会」も発足

3月26日

市教委に是正を勧告

人権オンブズパーソン

市教委に是正を勧告

教員の体罰「対応に不備」

3月26日

「生き残った者の義務」

戦争経験者小川さん

「生き残った者の義務」

川崎市平和館で講演

3月21日

黄色い旗で開局示す

市薬剤師会

黄色い旗で開局示す

薬局が災害想定の訓練

3月21日

れいわ 三好氏擁立へ

参院選

れいわ 三好氏擁立へ

39歳、消費税廃止訴える

3月21日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 2月7日0:00更新

  • 1月17日0:00更新

  • 1月10日0:00更新

宮前区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

宮前区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2025年3月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

X

Facebook