西野川のスーパーマーケット駐車場で今月6日、80代男性の運転する軽乗用車が、隣接する住宅建設現場へ転落する事故が発生した。全国的に高齢ドライバーによる交通事故が社会問題となる中、宮前区内でも改めて安全運転への意識向上が求められている。
神奈川県警によると、軽乗用車はスーパーの駐車場に入った後、複数の車にぶつかり、そのまま前進して転落。運転手と同乗者の80代男性2人と、巻き込まれた男性作業員2人がけがをした。
宮前警察署によると、今年5月末時点での神奈川県内の65歳以上の運転免許保有率は19・1%。これに対し、宮前区内は15・9%と県の平均を下回っている。一方で、区内の交通事故全体に占める65歳以上の高齢ドライバーによる事故の割合は23・4%にのぼり、昨年よりも増加している。自動車による事故の種類別では、壁やガードレールなどへの衝突といった「車両単独事故」が37・8%と最も多く、「横断歩道横断中」が33・5%、「その他横断中」が30・2%と続く。
同署は高齢者の事故原因について、視野が狭くなるなど身体機能の低下に加え、「長年の経験から自身の運転技術を過信し、周囲の状況変化に対応しきれなくなる、心の変化も大きな要因」と心身の要因を指摘する。「体調が優れない時は、運転を控えてほしい」と呼びかけている。
免許返納を推奨
高齢者の事故防止対策として警察が推奨しているのが免許返納だ。区内では2020年の908件から減少傾向にあったが、昨年は549件(前年比126件増)と増加。今年も5月末までに278件の返納があった。同署は「バスや電車などの公共交通機関が比較的整備されており、移動手段は確保できると思う」と話す。
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