アラブ首長国連邦(UAE)大使館で大使室長を務める ハキマ バトハウイさん 中原区在住
日本とアラブの架け橋に
○…母国モロッコやサウジアラビア大使館で勤務した実績を買われ、昨年7月にUAE大使室長に就任。大使の右腕としてスケジュール管理やメディア対応、日本政府との折衝などの役割を担う。UAEが宇宙開発に力を入れており、昨年にはJAXAと連携し種子島でのロケット打ち上げに参加した。「2020年のドバイエキスポを機に、再度探査機を火星に向けて発射する。また貢献したいですね」と意気込む。
○…日本のアニメに憧れを抱き、21歳の時に川崎へ。国際交流センターで基礎を学んだ後は、警視庁でアラビア語を教える仕事を始め、日本人と会話する中で日本語をマスターしていった。友人に誘われ試験を受け、NHK国際放送局のアナウンサーになると、今もニュースの翻訳やレポーターとして活躍する。「KSPの中にある本屋さんで子ども向け絵本を立ち読みしたり、丸井の上階にある市民館の日本語教室で語学を学んだりと、高津区にも意外と縁深いんですよ」とニッコリ。KSPの内田社長とは仕事を介して知り合い、友人として良好な関係を構築しているのだとか。
○…商店街の夏祭りでは神輿を担いだり、祖国モロッコの料理「クスクス」や「タジン料理」を振る舞まったことも。「地元の方と触れ合うのが好きですね」。密かな楽しみは、風呂桶を持って近所にある銭湯に通うこと。「モロッコにも似たようなハマムという蒸し風呂があって懐かしいんです」
○…目標は日本とアラブの距離を縮めること。「そのために総理大臣の補佐官になりたい」と笑う。中東はエネルギーだけというイメージしかないのではといった懸念を抱く。「優しく思いやりのある国民性は一緒だと感じる。距離は遠いけど、もっと身近な関係にしたい。その架け橋になれたら」
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