高津区版 掲載号:2019年10月18日号 エリアトップへ

郷土史には記録されない、たかつの記憶をたどる まちのこぼれ話 第6話 その1 河原 定男さん

掲載号:2019年10月18日号

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◆草屋根の家に生まれる

私はここで生まれました。祖父が分家し、父、私と3代目になります。5人兄弟の長男です。昔は草屋根の家で、私が結婚する前に部分的に建て替えをし、2階家にしました。昭和29年です。当時、周りは畑が広がり2階家はとても目立ったんですよ。ここは多摩川の河口から20キロ、砂利層で、桃畑が広がっていました。宇奈根は梨よりも桃が多く、春は今の久地の梅林あたりまで桃の花がいっぱいに咲きとても綺麗でした。

 祖父は竹のかご作りが天職で、当時は梨を出荷する時にかごに詰めて出荷したそうで、そのかごを作っていたんです。それから夏はこのあたりの漁師さんが多摩川の鮎をとって、東京の市場に売ったり、二子玉川の料亭「ヤナギヤ」さんなどに、竹で編んだかごに葉っぱをひいて鮎を並べて出す、

そのかごを編むのが夏の仕事でした。私も手伝わされましたよ。竹は馬絹あたりから1年分仕入れていました。父もその仕事が主でしたが、農業も一部やっていました。戦前には、梨の出荷はかごから木箱に代わっていました。トラックに積んで神田に持っていくんですから、木箱の方が積みや

すいですよね。梨かご作りが終わってからは農家が使う大ざるなどを編んでいました。私も見様見まねで小さいお蕎麦を盛るようなざるを作った経験はあります。母は農業を主にやっていて私も小さい頃は、桃の木の下草をとる手伝いをしました。
 

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