駅で捨てられるプラスチックごみの高度リサイクルを目指した実証実験が、12月10日からJR武蔵溝ノ口駅で始まった。駅利用者による分別の程度を測るもので、結果次第で回収したプラスチックごみから水素などを生成するリサイクルにつなげるとしている。
JR東日本グループの(株)JR東日本環境アクセスが主体となって行っているもの。中国をはじめとした海外の廃プラスチック輸入規制や、廃棄物処分にかかわるCO2排出量削減要請などにより国内処理量の増加が見込まれる中、環境問題も踏まえ、政府としてもプラスチックの使用抑制を進めている。こうした中で、同社がリサイクル品質の向上や資源循環を進める取り組みの一つとして実施。駅利用者による分別が徹底されていれば、従来よりリサイクルが高度化できる可能性があり、将来的には回収したプラスチックごみで水素を作るリサイクルにつなげることも見込んでいる。
今夏、五反田駅で最初の実証実験が行われ、結果は検証中。武蔵溝ノ口駅は川崎市が進める脱炭素モデル地区にあり、自立型水素エネルギー供給システムを導入し照明などの発電を賄う「エコステ」でもあることから、2カ所目に選ばれた。
リサイクルボックス設置
武蔵溝ノ口駅構内には「新聞・雑誌」「缶・ビン・ペットボトル」「その他のごみ」の3つのごみ箱があるが、新たにプラスチック専用のリサイクルボックスを設置。プラカップやペットボトルのラベル、ビニールなどが該当し、駅利用者に捨てる際に分別してもらうという。リサイクルボックスの投入口に、回収できるものをイラスト入りで記載しているほか、協力を呼びかけるポスターも掲示。川崎市によるプラスチック資源の市内完全循環を目指すポスターもあわせて掲示している。同駅の角田英介駅長は「自宅でやっているごみの分別も、外ではそのまま捨ててしまうこともあると思う。将来の環境やエコにつながる取り組みなので、協力してもらえたら」と話している。
実証実験は来年1月14日まで。その後検証が行われ、今後の方針が決まる予定。
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