川崎新田ボクシングジム所属で、タイトル戦への挑戦権を獲得した 西田 光さん 登戸在住 26歳
迷いなく戦うことを貫く
○…今月1日に後楽園ホールで行われたボクシングのミドル級王座次期挑戦者決定戦(8回戦)で、判定勝利を収めた。それでも「目標としてきた動きは出せたが、もっとハッキリした結果にしたかった」と悔しさをにじませる。タイトル戦の相手は同日に東洋太平洋・日本ミドル級王座統一戦で勝利した柴田明雄選手。試合日程は決まっていないが、「どういう風に戦うかはいつもと同じ。迷いなく戦うことを貫けるような練習を重ねたい」と気を引き締める。
〇…身長は175センチ。ミドル級の中では決して高いほうではない。それをカバーするのがガッシリとした体格から生まれるパワー。「前に出る接近戦が持ち味。そこが勝負」。スパーリングパートナーが少なく、本番を想定した練習量は限られるが、地道に練習を重ねて技術面、精神面とも磨いてきた。「昨年2月の試合で負けたのが大きな転機。自分の戦い方を明確にすることが必要だった」。教訓を生かし掴んだ勝負勘が今回の結果につながった。
〇…新潟県新潟市出身。小学生から高校生までは野球に打ち込んだ。ただ、高校は甲子園に出場するほどの強豪校だったため、3年間2軍生活を送った。日本体育大学に進学して上京すると、すぐに川崎新田ボクシングジムの門を叩いた。「高校時代は取り組みが甘かった。2軍は当然だった」と振り返る。「自分で意思を持って、何をすべきか考えることが大切。過去のそういう自分にはなるまい」
〇…ピンと伸びた背筋、短く揃えた髪型、はっきりとした口調。ジムのトレーナーによると「緻密で丁寧な性格」という。今は区内のパチンコ店でアルバイトをしながら生計を立てている。「目の前の目標はタイトル。中重量級でもジムの存在感を示し、後に続く選手のためにも活躍を見せていきたい」。野球では開花できなかった悔しさをバネに、グローブを変えて大きな一歩を踏み出そうとしている。
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
4月5日