多摩区版 掲載号:2017年11月3日号
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日本眼科医会の会長で、2017年度「川崎市社会功労賞」を受賞した 高野 繁さん 登戸在住 67歳

「下から目線」で即行動

 ○…約50万人が訪れる市の一大イベント「かわさき市民祭り」で2006年、市眼科医会会長として目の無料相談コーナーを発足。約1万4千人が所属する日本眼科医会の会長として、2013年に大型台風で被災したフィリピンで、眼科医療支援車両(通称ビジョンバン)を活用した巡回診療に貢献した。「何かやろうと思ったらまず行動。一人でも多くの人が喜んでくれればそれでいい」

 ○…「商店街の雰囲気が好き」という川崎区砂子で生まれ育った。1949年に父親が眼科医院を開業。叔母2人が耳鼻科医と産婦人科医に嫁ぎ、眼科を含め3医院が集う環境で育った。東京医科大学を卒業し、同大病院に勤務して4年目に単身でフランス留学。2年間、難病の免疫療法を学んだ。父親が他界し院長を継ぎ、川崎市眼科医会の会長や市医師会、県眼科医会の副会長などを歴任。他人が原因で困難に陥っても「自分に至らないことが少しでもあるはず」と、常に反省して前に進むのが信念だ。

 ○…東日本大震災直後、避難所では緑内障の薬や老眼鏡、コンタクトが不足し困っていると聞きつけた。眼科の検査には暗室や医療機器が不可欠なため、国内になかった「ビジョンバン」を米国から1台借り、宮城県内を4月から3カ月間巡回。地元眼科医や団体と連携し、約3500人を診療した。この経験をもとに国に働きかけ、翌年に日本版車両の購入を実現。「次は自分たちが助ける番」。当時の感謝を胸に、フィリピン支援ではバンを現地眼科医らに貸し、約2千人の巡回診療に役立てられた。

 ○…「口から生まれてきた」という根っからの人間好き。高校時代に落語研究会をつくり、「間」や笑いの取り方を意識するように。全国各地の眼科医会の総会で講演するときも、笑いは欠かせない。「これからは地域に密接したことをやりたい。自分の患者にも改めて向き合おう」。会長職を全うし、歩む道を模索する。

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