小田急電鉄は来春のダイヤ改正で、最終列車の運行を20分程度繰り上げることを決定。登戸と向ヶ丘遊園、生田、読売ランド前の多摩区内4駅では、上下線で発車時刻が10分から20分ほど前倒しされる見通しだ。
同社では夜間を中心に行う鉄道メンテナンスの担い手不足や、安全対策の工事時間の確保に課題があった。ダイヤ改正は2021年春の予定で、平日と土曜・休日ともに対象。朝の運行についても、午前4時台の始発列車を中心に発車を約10分繰り下げ、最終から始発までの間を約4時間に拡張する。
背景には、コロナ禍による在宅勤務の浸透や外出機会減少など、電車の利用状況の変化がある。同社が発表した全駅の改札入出場者数(平日平均)によると、夜0時台は今年9月で前年比約47パーセント減。終日でみても約24パーセント減っている。
同社は「夜間を中心に利用が大きく減っており、乗客の働き方や行動様式が従来に戻ることはない」と予測。ダイヤ改正により、メンテナンス業務の効率化や安全・防災対策工事の工期短縮に取り組む。同時に同社担当部門と協力会社の勤務環境を改善し、将来の担い手確保につなげたいとしている。改正の詳細は12月に発表される予定だ。
JRダイヤも変更
JR東日本も来春、同様のダイヤ改正を予定。区内で宿河原や登戸、中野島、稲田堤の各駅を通る南武線の最終列車が、上下線で10分から15分程度繰り上げられる。
登戸駅前で飲食店を営む、神奈川県飲食業生活衛生同業組合多摩支部の盛田文雄支部長は「小田急沿線に住む地元客をはじめ、終電で帰宅する人は結構いるので、少なからず影響はあると思う。お店側としては少しでも終電は遅い方がいい」と話している。
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