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公開日:2026.03.13
92歳の梨本さん
介護疲れ 傾聴で緩和
経験生かし 月2回活動
「介護で疲れたこころの荷物を少し下ろしていきませんか?」と銘打ち、日々の介護に疲弊した人を傾聴する活動が、麻生市民館図書館前の「ひとのわスペース」で月2回、行われている。企画したのは、麻生区百合丘在住で、自身も介護経験者の梨本丈穂(じょうすい)さん(92)だ。
梨本さんは80歳の頃から約10年間、同い年で当時要介護4の認知症だった妻を一人で介護していた。以前、受講していた「認知症サポーター養成講座」で学んだ「『早く』や『無理矢理』は絶対にだめ」という言葉を意識し、最愛の妻のため丁寧な介護に努めたが、次第に精神面で追い込まれていった。疲れた気持ちを発散する場所を見つけられずにいた時、妻が受診した病院で「認知症家族会」が行われていることを知った。認知症の家族を抱える人同士が語り合うその場に梨本さんも参加した。「『つらい』が言えた。ちょっとでも話すことができて気持ちが楽になった。また明日頑張ろうと思えた」と、当事者だからこそ共感し合えることに安堵したという梨本さん。この経験がのちに、「介護で疲れた人に寄り添う場所を作りたい」と傾聴活動を始めるきっかけにつながった。
「少しでも楽に」
傾聴活動は、麻生市民館が主催する「ひとのわプロジェクト」の一環として昨年11月から始まった。同プロジェクトは興味関心のある分野の知識などを市民が共有する場を設けて交流し、人の輪を広げることや、市民が提案者として発信し、地域で活躍する人材を育成することを目的とする。
梨本さんはプロジェクトの別の取り組みに参加していた。そこで梨本さんの企画内容に同じく関心を持っていた市の職員と出会い「すぐ実施しましょう」と相談ブースを開設することとなった。
オープンスペースに相談ブースを設け、誰でも気軽に立ち寄れるように工夫した。担当する市職員は「通りがかりのご夫婦が『こういうところができたのですね。今日は大丈夫だけれど、切羽詰まったら利用したい』と話していた。この場所は安全地帯としての役割を担っている」と話す。
妻が亡くなった今でも梨本さんは、自身の経験を生かして、当時参加していた家族会で当事者に寄り添い続けている。また地域の学校などでも介護の経験談を語る活動をしている。「辛くて悩んでいる人がたくさんいると思う。口外はしない。少しでも良いから話して気が楽になったと思ってもらえたら。将来的には部屋を用意して4、5人で語り合える場にしていきたい」と展望を語る。
次回の活動は、3月17日(火)に実施される。午後1時30分から3時30分。参加無料。申込み不要。誰でも参加可。匿名での相談可。(問)同館【電話】044・951・1300
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