多摩区・麻生区 人物風土記
公開日:2021.06.25
新庁舎が完成した多摩区役所生田出張所で、所長に今春就いた
吉澤 朋充さん
登戸在住 56歳
泰然自若に、積み重ね
○…多摩区役所の地域振興課長を3年間務め、生田出張所で今年度、職員10人を率いるリーダーに就いた。「まずは目の前のことをしっかりとやる。想像力を持っていろんなことに取り組んでいく」。住民から「地元なんだから頑張れよ」と励ましの声を受け、新たなスタートを切った。
○…生まれ育った登戸。空き地で野球に興じ、水路で魚を獲った少年時代。登戸小、稲田中を卒業し、県立百合丘高校には自転車で通った。大学は商学部で学び、新卒で家電販売商社に営業職として2年勤めたが、地元で働こうと川崎市役所へ転職。労務課や当時の総務局、人事委員会事務局、麻生区危機管理担当などで経験を積んだ。仕事の原点は「みんなに喜んでもらうこと」。決められたことをなぞるより、常に疑問や思考を繰り替えす。「いつでも、どうやったらもう少し良くなるかなって考える」
○…2018年、初めて地元・多摩区に赴任。地域と対話を重ね、区全体に視野を広げてきた。菅の獅子舞や長沢諏訪社など地域資源の歴史や文化に幅広く触れ、興味を抱くようにも。「行政区にとらわれない地域性やつながりが見えた」。登戸周辺は区画整理で変わりつつあるが、「若いころは華やかさや刺激がないと思ってたけれど、自分のペースで生活できるのが多摩区のいいところ」。ありふれた日常に、価値を再発見する。
○…昔から旅行好きで、大学時代は全国をキャンプして回る自転車のツーリングクラブに所属。苦手だったランニングを8年前に始め、地方のフルマラソンにも参加する。町会では会計を担うなど、住民の一員としての顔も。「地域の相談役として、気軽にふらっと話にのれる存在になりたい」。一歩引き、焦らず関係を深めていく。
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