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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2022.03.25

川崎郷土・市民劇『おーい!煙突男よ』で、ヒロイン役を演じる
平井 陽菜(はるな)さん
県立多摩高校出身 19歳

演じ続け、成長かみしめる

 ○…「川崎で起きた歴史的事件を、多くの市民に知ってもらいたい」。昭和初期の労働争議を描いた市民劇で、主人公を慕う女工(女子工員)役に抜てきされた。「事件の発端を演じる大事な役どころなので、配役を聞いてびっくりした」。5月の公演に向け、週3回の稽古に励む毎日。「市民劇は、幅広い世代と交流できることが楽しみの一つ」とほほ笑む。

 ○…宮前区菅生で生まれ育ち、幼少からピアノやダンス、本が好きだった。母の勧めで小4から市民劇団へ。中1のとき感じた主役の達成感が原動力で、多摩高校ではギターアンサンブル部の傍ら演劇を続けた。学校前を流れる多摩川は「開放感があって好き」。河川敷を友人と散歩したり、夏休みには部活仲間で集まって話し込んだりと「思い出がたくさん」。自転車の通学路、二ヶ領用水も原風景の一つだ。

 ○…青山学院大学に昨春進学したが、コロナで講義の半分がオンラインに。「対面授業のときは本当にうれしい。空気感が大切なのは演劇も同じ」とライブに対するこだわりは強い。学習塾やカフェなど3つのアルバイトを掛け持ち、4月には別の劇団の公演も控える。「どれも好きだから頑張れる」。今春からはゼミで哲学を専攻する。「興味あるものが多いけれど、ずっと演劇には携わっていきたい。公演期間中もどんどん成熟していく。その過程が好きなのかもしれない」。演じることの面白さを語る。

 ○…役づくりはセリフや情景を思い浮かべ、自分に置き換えて考えることがコツだという。「意思をしっかり持っている部分は似てるかもしれない」と、今回の役柄と自分を重ね合わせる。「共演者や演出家と一緒に、自分の納得できる役を演じたい」と目標を掲げ、瞳を輝かせた。

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