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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2022.12.02

専修大学野球部のエース投手で、ロッテからドラフト1位指名を受けた
菊地 吏玖(りく)さん
専修大学経営学部4年 22歳

己への探究、球に込め

 ○…10月のプロ野球ドラフト会議で、専大からは25年ぶりの1位指名に「びっくりした」と一言。「そこを目指してずっとやってきた。まずは1年間、戦力になれれば何でもいい」。夢を叶え、前を向く。指名当日は、野球部の同級生20人あまりが生田キャンパスに集結。胴上げの祝福を受けた。「彼らがいなければ今の自分はなかった」。感謝があふれる。

 ○…東都大学野球2部リーグでは今秋、1年春に味わって以来の頂点に。駒澤大との入れ替え戦は1勝2敗で昇格を逃したが「最後に優勝を味わえたことはうれしい。先輩、後輩を越えてチームみんなでつかんだ」と喜びをかみしめる。「学生らしく、さっそうと元気はつらつでやりなさい」。齋藤正直監督の言葉を胸に、己を磨いた4年間。「できることはやり切った。後悔はない」

 ○…生まれ育ちは北海道苫小牧市。勤務先で軟式野球部だった父の背中を見て、小2から地元のチームへ。当初からボールを投げる、打つことに純粋にのめり込み、「一番面白くて目移りもせず」ときっぱり。中高、大学と野球を続け、早朝練習や走り込みなど苦しいことばかり。それでも「つらいのはその一瞬だけ。プロが目標だったから辞めなかった」。今夏は侍ジャパン大学日本代表に選ばれ、3試合に登板。やるべきことに全力を注ぎ、道が拓けた。

 ○…大学生活は伊勢原市の体育寮で暮らし、生田キャンパスには電車で通学。「山の上にある校舎まですごい坂道。登るのが大変だった」と苦笑い。2年生からはコロナの外出制限で、投球フォームの確認など地道に自主練を重ねた。「何をやるにも難しい時期。その中でどう工夫を凝らして豊かに生活していくか」。自問自答を繰り返し、楽しさを見出す。

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