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市民団体 さらなる人権被害懸念 教文での講演会中止求める

社会

掲載号:2018年6月1日号

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水谷区長(手前)に要請書を手渡すネットワークメンバー
水谷区長(手前)に要請書を手渡すネットワークメンバー

 6月3日に川崎市教育文化会館(川崎区富士見)で開催が予定されている講演会をめぐり、在日コリアンをはじめ、外国人市民へのヘイトスピーチ(憎悪と差別の扇動表現)の根絶を目指す市民団体「ヘイトスピーチを許さない『かわさき市民ネットワーク』」(関田寛雄代表)は、さらなる人権被害の拡大を懸念する。川崎市で公的施設利用許可に関するガイドラインが今年3月31日に施行されたことから、同ネットワークは、適正な運用を求める要請書を市長や区役所宛などに提出し、講演会の中止を求めている。

「ガイドライン適正運用を」

 同ネットワークによると、6月3日の講演会は「ガイドラインの空洞化、条例制定を阻止することを目的」に、準備が進められている。主催者はこれまでにも「ヘイトデモや集会を繰り返し、その映像をインターネット上で拡散して在日コリアンに対して差別や排除の助長や脅迫、暴力の扇動を行って」きたとし、今回の開催告知のブログにも、排外主義を煽るコメントが記されているという。人権被害は拡大するばかりで、同ネットワークは「今回の講演会が川崎で認められれば、全国各地に被害が拡散されていく」と、危機感を募らせる。「市民の尊厳と安全を守るためにも3月31日に発足した公的施設利用許可に関するガイドラインの適正な運用が求められている」とし、有識者による第三者機関に判断を委ねるよう要望。5月11日には福田紀彦川崎市長、松原成文川崎市議会議長、大島明日韓友好川崎市議会議員連盟会長宛、5月16日には水谷吉孝川崎区長宛に要請書を提出した。

 ガイドラインでは「不当な差別的言動の行われるおそれが客観的事実に照らして具体的に認められる場合(言動要件)」で「その者等に施設を利用されると他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険のあることが客観的事実に照らして明白な場合(迷惑要件)」が判断される場合に「不許可」や「許可の取り消し」を行うことができる。

 市民団体の要請を受けた市側は「ガイドラインの適正な運用をやっていく」(水谷区長)としつつも、今回の講演会は現時点では「言動」「迷惑」要件が合致しないため不許可の判断はできないとの見方を示す。5月16日会見で福田市長は現時点では法務省が示すヘイトスピーチに当たらないとの認識を示した。

 市側の対応に対し「ヘイトスピーチ被害は今もなお続いている。公がヘイトスピーチやデモ、止められるか試されている」と三浦知人事務局長は憤りをみせる。

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