今年3月に完成予定を1年延長し2019年度としていた綱島街道の上丸子跨線橋の拡幅工事が、さらに遅れる見通しであることがこのほどわかった。市の建設緑政局は、今年度末までには新たなスケジュールを公表するとしている。
工期延長の主な要因は、市の担当者によると、工事現場の土壌から想定外の玉砂利が出てきたため、予定していた機械では掘削作業が出来ず、全体的に作業予定が遅れてしまったことだとしている。また、この跨線橋はJR南武線を跨ぎ、付近には東海道新幹線が通っており、地下には貨物線の武蔵野南線も通過している。それぞれの運行の安全確保のため、運行時間外で作業を進める必要がある場合も多く、作業時間が制限されている。夜間作業は騒音にも配慮が必要とされ、工期延長にはさまざまな要因があるという。
同跨線橋の拡幅工事は計画開始当初、2007年にJR東日本と施行協定を締結し、2011年度完成を目標に進められていた。しかし、JR東海から、計画している工法では東海道新幹線の近接箇所で、運行の安全性に影響を及ぼす恐れがあるとの報告を受け、工法の見直しを行った。これにより、事業期間を2018年度までに変更した経緯がある。
昨年4月ごろには上り車線の一部が完成し、車線の切り替えを行った。その後、JR東日本との協議に時間を要するため工期を1年間延長した。
担当者は「制約が多い環境で遅れが出てしまったが、現在の見通しでは不明確な部分は見受けられない。1日でも早い完成を目指し、年度末までに新たなスケジュールを公表したい」と話している。
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