公募で集まった市民と市内の演劇関係者が協力して舞台を作り上げる「かわさき演劇まつり」が7月31日、8月1日の2日間、多摩市民館大ホール(多摩区)で行われる。今回の演目は「冒険者たち〜ガンバと15ひきの仲間」。主催は同実行委員会と(公財)川崎市文化財団。
この催しは1972年にスタート。39回目となる今回は、アニメ化もされた児童小説が原作。ネズミの主人公・ガンバが仲間たちと巨大な白イタチ・ノロイに立ち向かう冒険活劇だ。制作プロデューサーの柳沢芳信さんは「子どもたちに、諦めない強さや仲間を思いやる優しさを感じてほしいと温めていた作品。アニメや人形劇では、ネズミの数が減らされることも多いが、本公演では15匹がちゃんと出てくるところもポイントの一つ」と見どころを語る。
新型コロナの影響で上演が一年延期となり、キャストの辞退が相次いだ昨年。それでもめげずに残った33人が自粛期間も動画を活用してそれぞれ練習。本格的な稽古が始まったのは今年4月。感染対策を講じながら芝居に歌や踊りに取り組んだ。「一年延期になったことで、座組の結束はより強くなった。コロナに負けないというチームの熱量が今につながっている」と柳沢さん。
脚本、演出を務めるのはプロの演出家・大谷賢治郎さん。大谷さんは「ここ4カ月の皆さんの変化がすごい。いきいきと演じる姿を見て、演劇の持つ生のエネルギーを感じてほしい」と話す。
公演は港組と島組の2組に分かれて1日2回。各日午前11時からと午後4時から。チケットは大人2500円、子ども1000円。未就学児は無料。ウェブ配信チケットも2000円で販売。詳細は公式サイトへ。