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中原区 社会

公開日:2025.10.24

中原消防団
地域を守り続けて100年
〜これからも郷土愛で〜

  • 今年行われた消防大会で披露された記念の懸垂幕

 「自らの地域は自らが守る」――。中原消防団が今年創設100周年を迎えた。10月26日(日)には、ホテル精養軒で100周年記念式典、祝賀会を開催する。第20代鹿島連団長は「消防団は連綿と受け継がれてきた。諸先輩方のつながりが地域に生かされ、今の消防団がある」と先達への感謝の思いを口にする。

 中原消防団の前身は、1925年(大正14年)、中原町誕生と共に発足した消防組織。その後、警防団となり、1947年(昭和22年)に消防団となった。戦時下の戦災、幾多の火災・災害などを乗り越え、今日に至る。今年10月1日時点で202人が在籍。179人の男性だけでなく、23人の女性団員も活躍している。

 消防団は、消防署員とは異なり、普段別の仕事を持つ地域住民が、火災や大規模災害発生時に消火活動、救助活動を行う非常勤特別職の地方公務員。火災発生時の消火活動や住民の避難誘導、安否確認などを行い、地震や風水害などの大規模災害時には、救助・救出活動、避難誘導、災害の拡大を防ぐための防御活動も行う。近年は、火災よりも風水害や地震などの自然災害への対応が増加。平時は住民への防火指導、巡回広報、特別警戒、応急手当指導など、地域に密着した活動を展開。地域コミュニティーの活性化や防災意識の向上に貢献するだけでなく、消防や防災に関する知識や技術を習得するための訓練も行っている。鹿島団長は「30年、40年前と比べて消防団の在り方も変わってきている。時代に即した消防団になっていく必要がある」と語る。

 中原消防団では年に一度、消防大会を実施し、日頃の訓練の成果を発表する場を設けている。今年は、解体建物を使った放水訓練や、倒壊した建物の資材等を切断するエンジンカッターを使用した訓練などを実施。また神奈川県消防学校を訪れ、土のうを使った水防訓練も行うなど、実践に即した訓練に取り組んでいる。「地域を守るには、自分自身、家族を守ることが大切。救命技術を身に付けたり、震災や大災害時の対応策をも身に付けていく必要がある」と鹿島団長。

 100周年という節目を迎え、今後も郷土を守り続けていく中原消防団。鹿島団長は「100年を通過点に、これからも安全安心な地域にしていくべく、この100周年をこれからの消防団のきっかけにしていきたい。そして、後を引き継いで入ってきてもらえる組織にしていきたい」と抱負を語った。

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