2015年の年頭にあたり、本紙では多田昭彦区長にインタビューを実施した。区長は市制90周年や禅寺丸柿発見800周年を振り返るとともに今年の重点政策などを語った。(聞き手/本紙・麻生区編集室 坂浪健太)
――まずは昨年の振り返りをお願い致します。
「明けましておめでとうございます。
昨年は、2月の大雪から始まり、集中豪雨や竜巻、大型台風の襲来、御嶽山の突然の噴火、長野の震災等、改めて自然の脅威を実感させられた年でした。
こうした自然災害に備え、区内初の避難所宿泊訓練を行いました。地域住民の方にもご協力頂き、避難所の開設や生活体験のほか、浄水装置による、プール水の浄水訓練も行うなど、実践面での取組も強化しました。
また、震災から命を守るために各家庭で実践できる「家具転倒防止パンフレット」も年末に発行しましたので、ぜひご活用ください。
また、昨年は市制90周年と、区の木「禅寺丸柿」が発見されてから800周年といわれる節目の年でもありました。
各記念イベントをスタンプラリーで繋ぎ、多くの区民の皆さんに参加をいただきました。禅寺丸柿音頭が披露され、子どもたちには禅寺丸柿が配られるなど、郷土愛を育む貴重な地域資源を大きく発信することができました。PRキャラクターの「かきまるくん」も大活躍でした」
――今年の重点政策について教えてください。
「子育て支援に継続して取り組む必要があります。待機児童数は、保育園の新設等により、大幅に減少していますが、認可保育園とともに、川崎認定保育園等を紹介するなど、きめの細かい相談を通じて、待機児童ゼロを目指します。
「子育てしやすいまち」に向け、昨年初めて実施した「あさお子育てフェスタ」は2500人の来場者で盛り上がりました。今年も9月に開催しますので、ぜひご来場ください。
また、昭和40〜50年代に開発された地域では、高齢化が進んでいる所もあります。住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、高齢者の健康づくりや見守り事業などを継続しながら、将来の地域包括ケアシステムの構築を見据えた地域連携の強化にも取り組んでいきます」
――麻生区の魅力ある区づくりについてはいかがでしょうか。
「ゴールデンウィークの「アルテリッカしんゆり」には、毎年2万人を超える来場者があるなど、年間を通じて、市民の手による様々な芸術・文化の催しが開催されています。こうした取組をさまざまな媒体を活用して積極的に発信していきます。昨年4月から新百合ヶ丘駅南口バスターミナルに、年間を通じて柱巻き広告を掲示し、利用者に大きくPRしています。
また、市の農地や山林の43%が麻生区に集中し、自然環境が豊かであることから、「農と環境を活かしたまちづくり」を進めています。地域・大学・区民・行政が連携し、地産地消や体験農業、グリーンツーリズムなどを通じて、農や自然への愛着や理解を深め、こうした麻生区の固有の資源を地域で守り育てていく土壌を作っていきます」
――最後に区民へのメッセージをお願い致します。
「麻生区の緑や芸術・文化など豊かな地域資源を活かし、区民の皆様とともに、魅力あふれるまちにしていきたいと思います。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします」
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