東京五輪で英国代表チームの事前キャンプ地になる等々力陸上競技場(中原区)に、ラグビーのゴールポストが再整備された。川崎市担当者は「五輪後は市民が団体利用できるよう検討したい」としている。ゴールポストの設置は市ラグビーフットボール協会が署名運動などで要望してきた背景があり、願いが叶ったかたちだ。
競技場では5月22日、現場スタッフと同協会などの関係者がラグビーで使用する高さ13メートルのH型ゴールポストを試験的に設置した。
等々力陸上競技場は東京五輪2020大会で英国代表チームの事前キャンプ地施設として使用される。競技の一つである7人制ラグビーの練習会場にもなるため、今年1月ごろから整備のための工事が行われていた。
同競技場ではかつて、大学ラグビーの公式戦が行われていたという。しかしJリーグ発足後、サッカーコートとして使用される中でゴールポストを設置する基礎部分が芝生でふさがれて、利用できない状態になっていた。そこで、市ラグビーフットボール協会は2015年に署名活動を開始。ラグビー会場としての使用許可と公式戦に対応できるゴールポスト設置の嘆願書を1万3千人分の署名と共に提出した。これを受け市は、芝生への負担が少ない小中学生向けのミニ・ジュニアラグビーに限り使用を認めてきた経緯がある。
ラグビーの公式戦を今後行うためには、芝生の管理や競技用ラインをどのように引くかなどの課題がある。使用のためのルールづくりなど、行政や川崎フロンターレ関係者との調整が必要になりそうだ。
麻生ラグビースクールの杉浦輝明校長は「本格的なポールが立った会場で試合ができるとなれば、ラグビーをやっている小中学生のモチベーションも上がる。ゴールポスト設置は念願だったので、等々力でのラグビー公式戦の実現も期待したい」と話している。
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