市内中小企業の働き方改革や生産性向上の促進を支援している川崎市は3月、この分野で顕著な成果を上げた7社を表彰した。麻生区からは洋菓子製造販売の有限会社イルフェジュール(宍戸哉夫代表取締役・下麻生2丁目)が選ばれた。「これまでも従業員が働きやすいように改善を行ってきた。できた余力を新しい販路拡大などに向けていきたい」と宍戸代表。
市は2018年4月に市内の支援機関や金融機関などと連携し働き方改革や生産性革命を応援する組織を設置し、中小企業を支援している。
今回の表彰では、全社員が使用できる情報システムの導入やワークシェアなど労働時間の短縮や効率化を先進的・効果的な取り組みで行った市内中小企業を選定したもので、初の表彰となった。
「イルフェジュール」はオーナーシェフの宍戸哉夫代表が2004年にオープンした洋菓子店。本店のほか立川などでも展開する。同店では、気密性の高い製造機器を導入することで焼き時間を1日約2時間短縮するとともに、金型を鉄製のものからアルミ製に変更することで作業負担を軽減させた。「従業員39人の多くが女性ですので、調理具の選定も大切。商品構成も絞り込み、できるだけ負担にならないようにしてきました」と宍戸代表。就業時間の見直しも行われ、夏季・冬季で勤務時間を変更する変形労働時間制を導入し、残業時間をゼロにした。宍戸代表は「従業員の負担を減らし働きやすい環境を作ることで、お客様へのサービスを向上させ、また企業や教育機関など新たな販路開拓にも力を入れていきたい」と話している。
表彰を受けたのはイルフェジュールのほか、(株)フジメンタル(川崎区・半導体材料製造業)、日崎工業(株)(同区・金属加工業)、(株)渡辺土木(同区・建設業)、(株)東邦プラン(幸区・広告業)、エレックス工業(株)(高津区・電子機器製造業)、上代工業(株)(同区・金属製品製造業)の7社。
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