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公開日:2023.03.24

川崎信用金庫
新たな交流拠点 完成
百合丘に職員・学生寮

  • ▲交流の場になる食堂・眺望ラウンジ

 川崎信用金庫(堤和也理事長、本店・川崎区)の職員寮と学生寮が一体となった「かわしん百合丘ビル」が百合ヶ丘駅前に完成し、3月18日から入居を開始した。一企業の社員と学生が共同生活できる寮は全国でも珍しいという。同信金では「職員と学生が交流し、地域や地元企業との交流拠点としてまちの活性化に貢献していきたい」と展望を語る。

 2021年3月に移転した同信金の百合丘支店の跡地に建てられた同ビル。鉄筋コンクリート造の地下1階、地上9階建ての職員寮と、学生寮が一体となった建物だ。

 1階には、貸店舗として歯科医院が入る予定で、2階から8階までは全86室の寮に。3月15日時点で、学生寮は約6割の予約が入っており、社員寮は半分程度の入居が決まっているという。最上階となる9階は、新宿のビル群や東京スカイツリーなどが眺望できる食堂。居住する職員や学生は、平日朝夕には管理栄養士が監修する食事を取ることができる。また、インターネット環境も整備されていることから、学習や就職活動、交流の場として活用することも可能だ。

創立100周年事業

 同ビルは、今年迎える創立100周年の記念事業の一つとして計画が進められてきた。

 市内で若年層の人口が増加する中、同信金には県外出身者が多く、市北部の大学にも県外からの学生が多数在学。同信金が近隣の大学で調査したところ、県外出身者や留学生に寮の需要があったという。ただ周辺に寮が少なく、一人暮らしの学生が孤立するケースもあることから、職員と学生向けの寮として計画。今後、ウェルカムパーティーや金融セミナーなどを予定し、職員と学生の交流、共同研究などの機会を提供していく予定だという。

 管理運営する(株)学生情報センターの担当者は「全国で学生寮や学生マンションを運営しているが、一企業の職員寮と学生寮が一体となった建物は初めて。職員と学生が充実した生活を送れるようにサポートしていきたい」と話す。同信金の担当者は「学生にもこの寮で人との交流を楽しんでもらい、就職も川崎でしてもらいたい。30年後、50年後も活気あるまちにしていくために、地域の役に立てたら」と先を見据える。

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