市立川崎高校サッカー部の顧問として少年サッカークラブとの交流を行った 小坂 仁さん 高津区在住 36歳
川崎をサッカー王国に
○…創部3年目の市立川崎高校サッカー部で顧問を務める。「学校や地域、川崎の高校サッカーを引っ張っていくような部活にしたい」との思いから、あいさつやルールの厳守を徹底。最近では同僚の教員や近隣の住民から「部員のあいさつが元気でいいね」と褒められることも増えた。校舎の改築工事で練習場所も満足に確保できない中、昨年の市大会ではベスト4に残るなど奮闘を見せている。意識の変化が、確実に結果に結びついている。
○…富山県出身。兄は野球少年だったが、テレビで見た海外のサッカーに強い衝撃を受け、幼少期からサッカーに熱中。マラドーナに憧れ、暇さえあれば近くの駐車場でボールを蹴った。サッカーの名門・水橋高校に入学。恩師であるサッカー部監督・安井先生との出会いが教師を目指すきっかけとなった。国際武道大学を卒業後、海上自衛隊を経て、27歳で念願だった教師の職に就いた。
○…最初に赴任したのは市立田島養護学校。言葉がうまく理解できない生徒たちを前に、伝えることの難しさに直面したという。それでも「日常生活で役に立つことを身に着けてほしい」と根気よく向き合った。3年間かけて衣類をたためるようになった生徒の母親からは「うちの子がこんなことできるなんて」と驚かれた。試行錯誤の連続だったが、生徒たちの成長はうれしかった。今でも生徒に何かを指導する際には「何をどう伝えるのか」と自問自答を繰り返している。
○…川崎からJリーグや世界で活躍する選手を輩出し、ゆくゆくはサッカー王国に――。そんな思いから近隣少年サッカークラブ・大島シェルズの高橋正太郎コーチとともに「川崎のサッカーを盛り上げる会」を設立。「会員はまだ2人だし、名乗ってるだけですけどね」と笑うが、市立川崎高校サッカー部と少年サッカークラブの合同練習などを通し、川崎サッカー界の発展を目指していく。
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4月26日
4月19日