市立川崎高校定時制の軟式野球部がこのほど、全国高等学校定時制通信制軟式野球大会神奈川県予選で、3位に入賞した。3年連続1回戦敗退のチームが、大きな飛躍を見せた。
大会には19チームが参加。1、2回戦をコールドで勝ち上がると、準々決勝ではエース・仙石達也君が7回11奪三振の快投を見せ、7対0で圧勝した。準決勝は3大会連続で大会を制している強豪・戸塚高校に敗れたが、3位決定戦を不戦勝し8年ぶりに3位入賞を果たした。
選手同士認め合い飛躍
定時制の部活動がモチベーションを保つには、仕事や学業との両立が課題となる。多くの生徒が昼間に仕事やアルバイトをこなし、夕方から授業に出席。終業後の午後9時から最終下校(市川崎高は10時)までの時間で練習に励む。仕事や家庭の事情で練習に出席できないメンバーが出ることもしばしばだ。
そんな中でもナインが前を向けたのは、選手同士がお互いの状況を理解し合うために「練習や試合を欠席する場合は、理由を説明する」というルールを作ったから。4年生の神谷朝哉主将や仙石君、捕手の鹿島貴史君にとっては今年が全国大会出場のラストチャンスでもあり、練習時間の限られた中、焦る気持ちがないわけではなかった。それでも理由を聞き、欠席の理由を納得していくことで「チームメートのことをより深く理解できるようになった」と神谷主将。チームの結束は今まで以上に高まり、大会での躍進につながった。
顧問の高橋正太郎教諭(28)も選手の背中を押した。試合の度にワードを駆使してA4サイズの新聞を作成し、校内に掲出。生徒や教員から注目を集め、部員が激励を受けることも増えた。
全国大会は逃したが「またこのメンバーで野球をしたい」と神谷君。9月の川崎地区大会に向け、新たな気持ちで練習に励む。
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