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川崎区・幸区版 公開:2016年1月15日 エリアトップへ

年頭所感 日本一魅力的な商工会議所に 川崎商工会議所 会頭 山田長満

経済

公開:2016年1月15日

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 皆様には、希望に満ちた新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

◇川崎は魅力がいっぱい

 川崎は国際産業都市・研究開発都市・環境先進都市・臨空臨海都市・イノベーション都市であり音楽・スポーツ・映像など文化都市であります。

 平成16年10月から10年間の人口増加率は政令指定都市で第1位です。昨年、政令指定都市のなかで京都市を抜いて第7位・人口147万人となりました。首都圏のなかでも、東京と横浜の中心に位置する一大マーケットでもあります。

 市内の7つの区にはそれぞれ個性があり、7つの虹色に輝いています。

 「日本一働きたい街」「日本一住みたい街」にしてまいりましょう。

◇中小企業・ファミリー企業・ベンチャー企業は地域経済活性化の担い手

 中小企業・ファミリー企業・ベンチャー企業は地域経済活性化の担い手であります。雇用の70%を担っており市民生活・街の元気に大きな役割を果たしております。

 昨年3月、川崎の発展、中小企業・ファミリー企業・ベンチャー企業の成長発展・活性化を目指し経済界が中心となって策定した「川崎市中小企業活性化のための成長戦略に関する条例」を川崎市政府、川崎市議会に要望させていただきました。

 地元経済界からの提言を受けての条例制定は、全国的にも例のない取り組みであります。川崎市政府、川崎市議会に感謝を申し上げます。本年4月からの施行を期待しております。

 政府は2016年度からの法人税引き下げにかかる財源を、赤字企業にも従業員の給与や資本金に応じて課税する外形標準課税(法人事業税)を拡大して確保するとしています。担税力の無い赤字企業に負担が増え絶対反対です。現在は資本金1億円超の法人に課税されており、その対象の拡大は中小企業に負担が増え絶対反対です。中小企業の約7割は赤字であり、雇用を守り、努力をしています。

◇新産業・次世代産業・自然資源エネルギー産業・医療機器産業の創出を

 政府が「新3本の矢」で掲げた現在約500兆円の名目GDP(国内総生産)を2020年ごろに600兆円にするためには、名目で年率3%以上のペースでの成長が必要です。

 「新3本の矢」は強い経済、子育て支援、社会保障がキーワードであり、強い経済は産業界・経済界がエンジンであり挑戦しなければなりません。

 産業活性化・経済活性化に新産業・次世代産業・自然資源エネルギー産業などを創出する必要があります。

 温故知新の発想・組み合わせの発想で高度情報化社会・少子高齢化社会など時流・底流を先手取りして、人びとのお役に立つ製品・サービスを創り出していきたいものです。若者のアイディア発想も製品・サービス創りにどんどん取り入れていくことも重要です。

 マイクロソフト社の創業者であり高度情報化社会・コンピュータ時代を創った功績者のひとりビル・ゲイツ氏は共同創業者のポール・アレン氏と2人で高校生の時にベンチャー企業をつくっています。昨年7月、理化学研究所・富士通のスパコン「京」が世界一に輝きました。東京工業大学博士課程の上野晃司氏が開発したアルゴリズム(計算法)で、性能がほぼ二倍に向上したことが快挙につながりました。

 起業家精神旺盛な挑戦する若者・女性・外国人・シニア世代の起業家を応援していきたい、起業家の「イノベーション」「創造的破壊」に期待しています。

 第二のビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、マーク・ザッカーバーグを川崎・日本から誕生させたいものです。

 2015年11月28日、日本経済新聞より「日本には積み重ねてきた技術がある。神奈川県茅ヶ崎市の由紀精密。従業員は30人足らず。どこにもありそうな町工場だが微細な金属加工を武器に人工衛星の部品を製造、国内外の航空宇宙メーカーに供給する。「宇宙産業はまだまだ大きくなる」。社長の大坪正人(40)は確信する」とあります。

 川崎は高度先端技術を有する中小企業が集積しております。匠のワザで自社ブランド製品にも挑戦いただきたいと思います。

 川崎市政府が力を入れております「ライフイノベーション」「グリーンイノベーション」「ウエルフェアイノベーション」は重要な取り組みです。

 人類の未来を救う・人類の問題悩みを解決する自然資源エネルギー産業・地球温暖化対策産業・少子高齢化対策産業など産業人・経済人の果たさなければならない役割は多く、大企業・中小企業・ベンチャー企業の連携、産官学の連携、地域の連携、海外との連携などそれぞれの資源・強みをいかして未来を切り拓いていきたいものです。

 政府には名目GDP600兆円に向かって大胆な規制改革を決断いただきたいものです。

◇中小企業・ベンチャー企業もメコンへ・ASEANへ・世界へ

 昨年12月31日ASEAN経済共同体(AEC)が発足しました。域内の関税撤廃や外資規制の緩和、熟練労働者の移動自由化などが進められます。10カ国域内人口約6億人、域内総生産(GDP)約300兆円で生産拠点のみではなく大きな市場として魅力があります。

 当会議所は中小企業・ベンチャー企業の発展・成長戦略、海外展開を応援するためにメコン地域五カ国(ミャンマー・ラオス・ベトナム・カンボジア・タイ、人口約2.4億人)の商工会議所と産業連携協定を締結しています。また、昨年10月に大筋合意した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)には、ベトナムやシンガポールなどが参加しており相乗効果も期待できます。TPP参加12カ国全体の経済規模は世界のGDP約4割を占めており、世界最大の自由貿易圏となります。

 川崎は羽田国際空港に隣接し川崎港があり利便性が高い臨空・臨海都市であり中小企業・ベンチャー企業も成長戦略をメコンでASEANで世界で市場開拓・輸出入に挑戦したいものです。

 「日本一魅力的な商工会議所に」皆様のより一層のご支援ご協力をお願い申し上げます。皆様にとりまして、飛躍の年幸多き年でありますよう心から祈念申し上げ年頭のご挨拶といたします。

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