川崎区・幸区 人物風土記
公開日:2016.12.16
川崎・幸区の介護施設等にボランティアで体操を教え、笑顔を届ける
斉藤 理恵子さん
小田栄在住 65歳
困難乗り越え、周りを笑顔に
○…「体操というよりもパフォーマンスを見せる感覚でやっている」。川崎・幸区にある5つの介護施設で入所者や地域の人にボランティアで健康体操を指導。それぞれの施設を月20回以上訪問している。響き渡る声とはつらつとした元気がトレードマークで参加者のやる気を惹きだす。いつも会場は笑いに包まれているという。「これからも皆に笑顔が届く活動をしていきたい」と意気込む。
○…小田栄出身。幼いころから運動が得意で学校の体育教師に憧れた。中学校と高校は器械体操部でならし、もっと多くのスポーツを教えられるようになりたいと日本女子体育大学に進学。卒業後、教員試験に合格するが、教師の空きがなく、スポーツクラブで運動講師を務めた。勤務先の経営が厳しくなったことから、夜間に専門学校に通い柔道整復師の資格を取得。渡田向町で1993年に接骨院を開いた。
○…開院6年目に乳がんを患い、一時は生死の境を彷徨ったが、一命を取りとめた。「神様に命を救ってもらった。まだやるべきことがあるからだと思う」と困っている人を助けたい思いが強くなった。幸デイサービスで利用者に機能訓練を教えた縁で地域の人に健康体操を指導することに。「参加者と同じ目線に立って楽しむ姿勢を心掛けている」と参加者と一緒に動き、ともに笑う。なかには、立ちあがることを諦めた人を再び立たせることができたこともあるという。
○…ロードバイクに乗り、風を感じることが魅力。4年前にうつ病を発症したときもバイクに乗ることで前向きになれた。「外に出なくては」と新たな趣味でゴスペルも習い始める。「健康体操で声が響き渡るようになった。歌でも感動させられる」と自慢げに話す。活動を続ける中で賛同する仲間も増えてきたという。「多くの人が私を待っているから、元気で笑顔を届ける。この時に皆の笑顔をみるのが一番の楽しみだから」。
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