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川崎区・幸区 社会

公開日:2020.07.03

塩分摂取量 大幅カット
新川崎のベンチャーが開発

  • ソルトチップを開発した東社長

  • 薄いシート状のチップ

 かわさき新産業創造センター(KBIC)にある「株式会社LTaste(エルテイスト)」(新川崎・東(ひがし)和彦代表取締役)が、食塩を使用せずに調理した食事でも塩味を感じることができる食品「ソルトチップ」を開発。この度、クラウドファンディングで予約販売を始めた。

 ソルトチップは0・04g食塩相当量を含むシート状のもので、舐めることで塩が溶け出す仕組み。舌を使いチップを上あごに貼り付けることで、塩分を約5分間感じることができる。食事をする際、舌が感じる塩分は表面だけで、食品の多くの部分の塩分は認識していないことから、チップにより減塩ができるという。同社によると野菜炒め(1人分)にソルトチップを使用すると、通常1・6g摂取していた食塩が、0・1gにまで減らせるという結果も出ている。

 東社長は6年前の慶應義塾大学大学院在籍時、人工腎臓などについて研究。減塩食を食べたときに、ほとんど味付けがされておらず「おいしくない」と感じた。「雑談の中から、味覚を騙せたら面白いよね、となったんです」。以来、試行錯誤しながらプロジェクトは進められた。2017年にかわさき起業家オーディションで大賞を受賞、同大医学部による「健康医療ベンチャー大賞」で優勝し、それを機に同社を設立。設立して3年になるが「経営し商品を作ることは、研究とは違った面白さがある」と東社長は振り返る。

 ソルトチップはクラウドファンディングサービス「マクアケ」(https://www.makuake.com/project/ltaste/)で販売。販売利益は血圧低減効果の実証試験や認知度向上のために使用される。

「今後は醤油や味噌、砂糖など異なる味にも挑戦したい。まずはソルトチップを一般の方に広めて、病院や福祉施設などにも広がっていけば」と話した。

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