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「体内病院」の研究リーダーを務める 片岡 一則さん ナノ医療イノベーションセンター長 70歳

掲載号:2021年3月19日号

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「越境」する好奇心

 ○…未来の医療「体内病院」により「病院に行かなくても健康でいられる時代が来る」という。研究するのはウイルスサイズの「ナノマシン」。体の中を見回り、異常を見つけたらその場で病気の芽を摘む。まるでSFの世界のようだが、その着想は医者を小さくして体内に送り込み病気を治療する映画作品。当初、周囲からは「荒唐無稽」と言われていたが「方向性は間違っていない」と信念を持って取り組み続けた。今や動物実験や臨床も進み、2045年までの完成を目指し、着実に歩みを進める。

 ○…東京大学工学部を卒業し大学院博士課程修了後、東京女子医科大学へ。当時、公害問題も叫ばれる中、化学界で有数の恩師からの「これからは健康や医療だ」とのひと言がきっかけで医科大へ飛び込み、医工連携の道に入った。「やることなすこと新しくてとにかく面白かった」。両分野の知識を生かし、「ドラッグデリバリーシステム」の研究を開始。がんなどの治療のため薬を必要な細胞に直接届けるこのシステムは、ナノマシンの原型となった。

 ○…日本橋出身。下町らしい雰囲気のある川崎区が「心地よい」とほほ笑む。駅前本町の丸大ホールなど地元店にも足を運ぶ。「研究は地域に支えられて成り立っている」と、体験イベントや市民講座の開催に力を入れる。「地元と身近な距離感で歩んでいきたい」

 ○…小学校の卒業文集には「やった!僕はついに新しいがんの薬を作ったぞ」と化学者を目指す夢が記してあった。大切にするのは「越境する好奇心」。分野を越えて初めて分かる気づきや視点は宝だという。今、子ども時代に思い描いた夢に近づいている。「好奇心に壁はない。どんどん挑戦してほしい」と若い世代にメッセージを贈る。

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