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川崎区・幸区 人物風土記

公開日:2022.03.25

神奈川県立川崎図書館の館長を務め上げた
日比野 典明さん
川崎市出身 60歳

「ケンカワ」将来を見据えて

 ○…神奈川県の職員として、教育委員会で学校のトイレ環境の改善に尽力するなど幅広く活躍。「(当時の知事の指示による)職員交流で、北海道で働いたこともあるんですよ」と、若かりし頃を振り返る。場所柄、ロシアの人たちとも交流を深めていただけに、ここ最近の状況を心底憂う。

 ○…36年に及ぶキャリアの集大成となった県立川崎図書館の館長として利用促進などに力を注いできた。蔵書選定などにも携わりSDGsや気候変動といった時節柄を意識した図書を推す事も。

 ○…川崎市出身。2年の任期は今月末までとなるため「最後にここ(地元)で働けて、本当に幸せでしたね」と総括する。だが着任早々のコロナ禍で休館あるいは利用への制限が設けられた期間も長く、存分にその手腕をふるえなかった場面も。ものづくりに特化した情報ライブラリーとして、専門的機関との連携事業なども画策していたが、そのほとんどが「ままならず、でしたね」とポツリ。それでも今後を見据え、県西エリアにある「生命の星・地球博物館」や「温泉地学研究所」とのコラボ展示をスケジュールに組み入れるなど、できることに精一杯取り組んできた自負がある。「例えば『神奈川の温泉』など身近なテーマの催し等をきっかけにケンカワ(県立川崎図書館の略称)を広くPRし、多くの人に知ってもらいたいですね」と、温和な表情で話す。

 ○…館長退任と同時に県も退職する。「ケンカワとは職務上縁が切れてしまいますが、今後も実家のある川崎市に係る中で、何かしらのバックアップをしていければ」とも。任期や立場といった様々な制限・制約から解き放たれた後、豊富なキャリアが生み出す地域への好影響に、懸かる周囲からの期待は大きい。

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