「川崎市八ヶ岳少年自然の家」の老朽化対策について 45年目を迎え再編整備基本計画策定へ
新型コロナウイルス感染症の拡大前には年間約10万人が利用
川崎市は長野県諏訪郡富士見町に「川崎市八ヶ岳少年自然の家」を保有しています。少年自然の家は、恵まれた自然環境の中で、団体宿泊生活を通じて心身を鍛錬し、健全な青少年の育成を図ることを目的とし、昭和52年に開設されました。
現在は、市内の小中学校等の自然教室での利用、また、子ども会、ボーイスカウトやガールスカウトといった青少年団体の利用が全体の9割以上を占め、残りは一般利用として稼働しています。利用者実績としては、新型コロナウイルス感染拡大前の平成30年度には年間約10万人が利用していました。
敷地内には、宿泊棟(531名収容)、キャンプ場、野外炊飯場、バーベキュー場、キャンプファイヤー場、天体観測施設のほか、ハイキングコースなども用意されています。冬には、近場のスキー場でスキー体験などもでき、年間を通じて利用できる施設となっています。
現地を視察し6月定例会で一般質問
市は、令和2年度に老朽化等に関する調査を行い、令和4〜5年度にかけて整備事業費として2千5百万円を予算計上しました。これをうけ、本年5月、少年自然の家を現地視察。敷地内で一番古い建物は築45年が経過、多くの建物も40年以上が経過しており、宿泊棟などの軒天井の破損や寒暖の差による屋根部の腐食、ワーキングホールの床材の痛みや雨漏り、浴室の木製壁面の損傷、耐用年数を超えた電気、機械、空調設備などもあり、老朽化が顕著であることが確認できました。
視察をもとに6月定例会の一般質問では、今後の方向性や、教育長に対して自然教室の意義などを質問しました。
今年度予算は、再編整備基本計画策定作業の支援経費としており、計画策定に向け取り組んでいきますとのことです。教育長から「大変大きな教育的意義がある」とされた自然教室は、保護者の中にも経験した方が増えてきており、少年自然の家は長きに渡り本市の青少年教育施設として機能してきました。
傷みの激しい設備などは早急に改善するよう要望し、いずれ訪れる本市の児童生徒数の減少も視野に入れ、最善な方法での整備計画策定を求めました。今後も、八ヶ岳少年自然の家のあり方、方向性を注視して参ります。
野田雅之
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4月26日
4月19日