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川崎区・幸区 人物風土記

公開日:2024.05.03

川崎消防団長に就任した
村上 健二さん
川崎区日進町在住 73歳

感謝を胸に組織けん引

 ○…仕事の傍ら、消防活動を行う消防団に携わり44年。親しみやすい人柄と周囲からの信頼の厚さ、責任感の強さが買われ、4月1日から消防団長に就任した。近年、地震をはじめとした自然災害が多発する中、「気を引き締め、いざという時に備えなければならない。団員にはそうした心構えを植え付けていく」が抱負。5つの分団、総勢116人の大所帯ゆえに、まとまりが大切と強調し、自ら潤滑油になり「楽しい組織にしていきたい」と語る。

 ○…団長就任式当日は日進町の簡易宿泊所で火災が発生。機転を利かせた副団長が「ここは俺たちに任せてくれ」と対応し、2つの分団が現場へ駆けつけた。早々に「まとまりの良さ」を感じた瞬間でもあった。「こうやって周囲に支えられているんだよ。消防団長だけじゃない。町内会会長、(川崎中学校PTAのOB・OGでつくる)欅葉会会長でいられるのもみんなのサポートがあるからだよ」と感謝を口にする。

 ○…川崎区日進町出身。消防団に入団したのは28歳の時。当時の団長が近所に住んでおり「消防団やれよ」の一言がきっかけだった。右も左もわからない中での活動。「何というところに入ってしまった」と思ったこともある。真夜中の就寝中にたたき起こされ、火災の現場に出向くのは辛い思い出だ。それでも地域の人たちから「ありがとう」と感謝され、励まされるたびに「やっていて良かった」と実感。気持ち新たに活動に勤しむ。

 ○…本業は「鍛冶屋」といい、新橋や上野などに展示されているSLの修復など、鉄道関連の仕事に携わる。JR川崎駅構内にオリジナルの技術を生かしたスロープを取り付けたことはちょっとした自慢だ。

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