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川崎区・幸区版 公開:2024年11月8日 エリアトップへ

幸区在住西野さん(中1) プロ出演 能楽公演へ抱負 「一角仙人」で子方龍神演じる

文化

公開:2024年11月8日

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舞台に立ち、能を演じる西野覚さん=提供
舞台に立ち、能を演じる西野覚さん=提供

 幸区在住の中学1年生・西野覚(さとる)さん(12)が11月16日(土)、川崎能楽堂(川崎区日進町)で開かれる川崎市市制100周年を記念した定期能に出演する。西野さんは「失敗はできない」と重圧を感じつつも、「プロとの共演は一生に一度の機会」と張り切っている。

 3人の兄の影響もあり、3歳の頃から川崎市市民文化大使で観世流シテ方能楽師、鵜澤久(うざわひさ)さんが指導する「川崎こども能楽教室」に通う西野さん。稽古熱心で責任感が強いことから、定期能に出演する4人のうちのひとりに選ばれた。

 出演するのは、インド説話を基にした「一角仙人」。西野さんは子方(子役)の龍神を演じ、一本の角を持つ仙人と格闘するクライマックスに登場する。現在は本番に向け、西野さんは稽古で教わった内容を体に覚えさせるため、自宅でビデオやノートを繰り返し見ながら練習を重ねている。もう一人の子方との息合わせにも注力する。

 能楽は室町時代から続く世界最古の演劇形態の一つ。難しいと敬遠されがちだが「神様や妖怪などが登場する作品もあり、親しみがわく」と西野さん。母親の万里子さんも「日本人の伝統を感じる」と魅力を語る。西野さんは能楽に触れることで歴史や理科に興味を持つようになり、中学受験にも役立ったという。現在は野球部に在籍。能でお腹から声を出す習慣が身に就いたことから、部内でもよく声が通ると評判だそうだ。

 川崎市定期能は2部制。1部は狂言「末広がり」(野村万蔵)能「鶴亀」(観世銕之丞)、2部は狂言「蝸牛」(野村万之丞)、能「一角仙人」。開演は午後1時。現在チケットを販売中。

 問い合わせは、川崎能楽堂【電話】044・222・7995。

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