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川崎区・幸区 意見広告

公開日:2025.07.18

市政報告
小さくうまれた赤ちゃんとお母さんの命と健康を守る『母乳バンク』
公明党川崎市議団(幸区選出)枝川まい

 ご自身のお子さんが必要とする以上に母乳が出るお母さん(ドナー)から寄付された母乳を、適正に低温殺菌処理したのち冷凍保管し、新生児集中治療室(NICU)の要請に応じて、「ドナーミルク」として1500g未満の極低出生体重の赤ちゃんに提供する仕組みが「母乳バンク」です。

 体重が1000gに満たない赤ちゃんは腸の機能が未熟で生死にかかわる壊死性腸炎になりやすく、ドナーミルクはそのリスクを3分の1に軽減させる効果が認められています。小さく生まれた赤ちゃんの身体に負担を少なく、腸を少しでも早く成熟させ、命と将来にわたる健康を促進する役割を担っているのです。

 国内専門機関によると、日本には年間約5000人の赤ちゃんが、ドナーミルクを必要としています。

 昨年度、ドナーミルクを使用した赤ちゃんの数は1202人と前年度比約1・3倍。この6年間では、10倍以上に増えていることが分かりました。また、国内に約400カ所あるNICUの内、ドナーミルクを提供できる体制を整えている病院は、本年3月末時点で、全国116施設まで増加。母乳を提供するドナー登録者数は748名と、母乳バンクの需要は増しています。

 これまでの議会質問では、その重要性を訴え、市立川崎病院でドナーミルクを提供できる体制整備を求めてきました。今議会では、検討状況と母乳バンク及びドナー登録施設の普及に向けた取組みを質しました。

 市は、医師、助産師、看護師を交えて市立川崎病院での利用開始に向けた検討を開始。運用マニュアルの策定や院内倫理委員会での審議に向け具体的な課題を洗い出し、解決策を含め、管理方法や病棟における運用等について今後も検討を進めると答弁。さらに、母乳バンクの理解が進むことは重要との考えを示し、今後は、市HPのリンク掲載だけではなく、かわさき子育てアプリによる妊婦さんへのプッシュ型通知、両親学級のテキスト及び妊娠期に合わせたアンケートなどの機会を活用し周知するとともに、母子健康手帳への記載についても検討するとの答弁を引き出しました。

 予期しない早産に不安と混乱でいっぱいのお母さんが、ドナーミルクの話を聞いても充分な理解に繋がらず、パートナーの男性がドナーミルク使用の決断をしなければならない事があります。男性をはじめ、将来、提供者にも利用者にもなり得る学生の時から正しい知識と理解を深めることはプレコンセプションケアの観点からも大切です。一人でも多くの赤ちゃんの命が助かるよう、必要としている赤ちゃんに充分にドナーミルクが行き届くよう、引き続き、取り組んで参ります。

枝川まい

川崎市川崎区宮本町1

TEL:044-200-3361

https://www.komei.or.jp/km/saiwai-edagawa-mai/

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