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公開日:2025.10.17
子ども委員の高校3年生
「意味ある子ども参加を」
教育長らに政策提言
川崎市の課題を子どもたち自身が話し合う「川崎市子ども会議」の委員を務める高校3年生の高木萌伽さん(17)が市に対して「子どもの権利」に関する政策提言を行い、10月8日に市役所(川崎区)で落合隆教育長らと対面した。提言を受けた教育長は「大切な提言をいただいた」と感謝を述べた。
高木さんは中学1年から子ども会議の委員だ。18歳になると委員の資格を失うため、今年を「子ども最後の年」と位置づけ、春には子ども会議の活動で感じたことを市に伝えようと心に決め、今年7月に提言書を川崎市あてに提出した。
タイトルは「意味ある子ども参加が推進される川崎市を目指して」で、2点について提言した。
1点目は「学校で子どもの権利学習の質を向上させ、授業数を増やすこと」。今春に市が公表した「子どもの権利」に関する意識調査で、「子どもの権利条例」を「名前も内容も知っている」と答えた子どもが11・4%と、2003年の45・2%から減少した点を踏まえ、「子どもの権利が定着していない」と指摘した。
2点目は「子どもに意見を聞いたときは、その後どうなったのか、検討の経緯と実現の可否の理由を分かりやすく教えること」を求めた。子ども会議から市長への提言である「報告書」や会議の拡大版「カワサキ☆U18」の議論が、行政に生かされたのかが分からず、「きちんとフィードバックして欲しい」と感じていたという。
意見は尊重される
市の子どもの権利条例では、15条「参加する権利」の中で「自分の意見を表明し、その意見が尊重されること」を権利として保障している。
今年7月下旬に高木さんからの提言が届き、市側は対応について関係部署間で検討。子ども会議の運営担当である市教育委員会の地域教育推進課を中心に、「書面での回答ではなく、高木さんが子ども会議で考え続けた思いを尊重する形」を考えたという。
8日は落合教育長のほか教育政策室の人権教育担当室長、こども未来局青少年支援室長らも同席。教育長は「この提言はとても大切。よりよい川崎に向けて共に頑張りたい」と謝意を伝え、市の現在の取り組みなどを説明。地域教育推進課の二瓶裕児課長は「フィードバックの方法を含めて取り組みを振り返り、しっかりお伝えしていきたい」と伝えた。
高木さんは「ご対応いただけたことに成果を感じられた。子どもの意見に対し、市が動いてくれていることも確認できた。挑戦してよかった」と話していた。
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