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川崎区・幸区 社会

公開日:2025.10.31

川崎幸病院
ペット可の寮を提供
看護師へ新しい福利厚生

  • 愛猫と戯れる看護師の石田さん(提供=川崎幸病院)

  • 医療の現場で懸命に働く石田さん(提供=川崎幸病院)

 社会医療法人財団石心会の川崎幸病院(幸区大宮町)が新しい福利厚生として看護師がペットと暮らせる寮の提供を開始した。

 「ペットと暮らす看護師さん」という取り組みで、日々医療の最前線で働く看護師が、ペットと共に安心して暮らせる環境づくりを目指す。希望者にはペット可の寮を提供。近隣の動物病院との提携や、ペットとの別れや介護が必要な際の休暇、職員間のペットコミュニティや相談室を設置と、制度のサポートも行っていく。

「プライベートが充実」

 勤続年9年目となる看護師の石田梢さんは、同制度一人目の利用者。ミヌエットと呼ばれる猫種の現在2歳となるメスのぽよちゃんと生活している。

 実家で猫とフェレットを飼っていた石田さんは、動物と暮らしたい気持ちがあったが、急性期病院の看護師として慌ただしい環境のため、諦めていた。

 同制度が立ち上がり募集が始まると石田さんは「迷うことなく手を挙げた」と振り返る。6月からペットとの生活を始めた石田さんは「生活に潤いが生まれた」と喜びを口にし、充実した日々を送れ「これまで以上に仕事も懸命に取り組むようなった」と語る。

「職員の声を大事にしたい」

 同制度は2024年の春に同病院の院長や看護師などのスタッフで行われた懇親会の際「ペットと暮らしたい」という声をもとに発足。

 導入の背景には、継続的なスタッフの定着が難しいという点にある。同病院の看護副部長の杉山ゆみ子さんは、ますます看護師の確保が必要となる中「全てが適用できるわけではないが、スタッフの声を大事にしたい」と話した。

 同病院には約450人の看護師が在籍。山本晋院長は「看護師の仕事はとても激務。自宅に帰るとただただ喜んで迎えてくれる動物は貴重な存在。少しでも癒しになれば」と期待を込める。

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