スケボーに乗る映像がネットで話題のスケーター
藤澤虹々可（ななか）さん
下九沢在住　１０歳

スケボーの魅力届けたい

　○…今年３月、小山公園でスケートボード（以下スケボー）に乗る映像がインターネット動画共有サービスＹｏｕＴｕｂｅにアップされ、アクセスが殺到した。７月現在で総アクセス数は22万回を超える。板を空中で回転させながら、長い階段をジャンプするなど、高度な技を次々と決める姿に、国内外から賞賛のコメントが尽きない。打ち身ができた足を撫でながら、「技を覚えるまでは、きつくてやめたくなる。だけど、できた時すごく気持ちいい」と微笑む。

　〇…スケボーを始めたのは５歳の時。小山公園ニュースポーツゾーンのスケートパークで、父親の板を借り遊ぶと夢中に。他のスポーツと同様、すぐに飽きると思っていた両親の予想を裏切り、熱は冷めなかった。練習開始から一週間後、両親からプレゼントをもらう。自分用の板とヘルメット。スケーターとして本格的に練習を開始する記念日となった。

　〇…一つしか答えのない算数より、読解力を問う国語が好きだ。とくにテーマを決め、その範囲内で自主的に勉強内容を決める「総合」の授業はお気に入り。友だちの発表を聞いて新たな発見や驚きもある。４年生のとき、福祉がテーマで手話を学んだが、会話ができる人の数が増え、世界が広がる気がした。

　〇…全国からスケーターが集まる小山公園での練習は、国籍や出身、世代も違う多くの友だちを与えてくれる。きつい練習も彼らが励ましてくれるからこそ続けられる。成功したとき一緒になって喜んでくれることが何より嬉しい。憧れのスケーターは技が凄いというより、スケボーは面白いと思わせてくれる人。「いつか自分もそんなスケーターになりたい」。海外にホームステイし、スケボーを学ぶことも計画している。希望に溢れた10代は、いまスタートしたばかりだ。