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相模原市立博物館レポvol・1 「なぜ人は土を盛ったのか」 学芸班 正 洋樹

公開:2015年2月19日

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南区当麻にある東原古墳。出土品は市の文化財になっている
南区当麻にある東原古墳。出土品は市の文化財になっている

 現在、相模原市立博物館では、展示「『塚』の考古学―なぜ人は土を盛ったのか―」を開催しています。

 「塚」という言葉を国語辞典で調べると、だいたい「土などを小高く盛り上げた所」といった説明が書かれています。実際そのとおりなのですが、多くの皆さんが「塚」という言葉で最初に思いつくのは、江戸時代の一里塚とか、あるいは古いお墓である古墳などではないでしょうか。中には、富士塚とか塚などを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、現在の生活の中で「塚」を強く意識する場面ってあまり無いような気がします(実は私もそうです)。

 今回行っている展示では、まず市内にある色々な「塚」についてできるだけ多くの情報を集めました。それらの多くは古い石の塔がポツンと残っているだけの状態だったり、あるいは、かろうじて地名として残っているのみ、というものでした。しかし、中には地元の方々によってしっかり守り残されてきた塚もたくさんある、ということもわかりました。今回の展示ではそういった塚が一覧できる地図とリストを用意してあります。行政機関によって残された塚もあります。代表的な例は古墳です。相模原市内には古墳が少なく、郷土の地域の歴史を知る上でとても重要なものなので、保存整備された古墳がいくつかあります。そこで、古墳がどのように調査され、どのように保存されたのかということを出土品とともに展示してあります。

塚にまつわる伝承も

 また、考古学的な見地だけからではなく、古文書などに残された記録(歴史資料)や塚にまつわる地域の伝承(民俗資料)なども紹介しています。これらを総合的に見ていただくことで、我々のご先祖が塚に抱いたさまざまな思いを感じ取って頂けたら幸いです。なお、タイトルの「塚」だけでなく、近年相模原市内で発掘調査された遺跡を速報的に紹介する「さがみはら発掘最新情報」も同時に開催しています。津久井城から出土した陶磁器を始め、市内各所から出土した遺物が展示されていますので、こちらもぜひ御覧ください。

(問)相模原市立博物館【電話】042・750・8030

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