新春の1月2日、3日に開催された「第92回箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)」(主催/関東学生陸上競技連盟)は、圧倒的な力を見せつけた青山学院大学の連覇で幕を閉じた。区内淵野辺のキャンパスを練習拠点とする同大を応援しようと、市民も現地に駆け付け、声援を送るなどこの快挙を後押しした。
前回、同大史上初の総合優勝を成し遂げたディフェンディングチャンピオンとして迎えた今大会。大会前には、前回優勝の立役者となった、主将でエースの神野大地選手(4年)のけがの影響を心配し、連覇を危ぶむ声もあった。だが、昨年12月の記者会見での「『山の神、山で復活大作戦』でいきます」の宣言通り、神野選手は、第5区を快走。第1区の区間賞で最優秀選手(金栗杯)に選ばれた久保田和真選手(同)から第10区の渡辺利典選手(同)まで一度も首位を譲らずに襷をつなぎ、文句なしの完全優勝を果たした。往路・復路合わせ、全10区間中、6人が区間賞。大会前に「神野頼みではなく、選手全員が『自分がやってやる』という意識を持っている」と語った原晋監督の期待通り、選手層の厚さで手繰り寄せた連覇だった。
周囲のバックアップも快挙を後押しした。練習拠点である同大相模原キャンパスの所在地・淵野辺をはじめとする地元の応援も選手らには心強いものとなった。
淵野辺駅北口の商店街・ふちのべキララカード会では、3日の復路に合わせ、30人ほどの参加者らで応援ツアーを催行した。
地元から声援尽くす
ツアーは第89回大会から実施しているもので、同会にとって年末の恒例イベントとなっている。当日、一行は7区の選手が通過する大磯町役場近くの沿道に応援拠点を設置。先導車のアナウンスから先頭を走る青学の名が呼ばれると、ほどなくして、周囲の歓声とともに7区の小椋裕介選手(4年)が姿を現した。応援の際、「選手の励みになるから名前を呼んでほしい」とリクエストした原監督の言葉通りに、疾風のごとく駆け抜ける小椋選手に対し参加者らは「小椋君、頑張れ」などと声の限りを尽くし、必死に声援を飛ばした。応援はつかの間のことだったが、参加者らは神野選手ら前日に往路を激走したメンバーと触れ合うなど楽しいひと時も過ごし、喜んでいたという。
同会の服部秀治さんは「応援が優勝の後押しに少しでもなったのなら嬉しいが、それよりも私たちは逆に選手たちから元気をもらった。また来年も力になりたい」と嬉しそうに話した。
同駅北口商店街のひとつ、にこにこ星ふちのべ協同組合では今回の優勝を称え、選手たちにプレゼントを検討中。植田憲司理事長は「地元を元気にしてくれた感謝を込めて、選手たちをねぎらいたい」と意気込む。市でも今後、優勝報告会などを催す予定だという。
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