さがみはら中央区 トップニュース
公開日:2016.04.07
補給廠一部返還地
基準値超える鉛検出
健康被害「直ちに及ばない」
市は3月30日、昨年国が行った相模総合補給廠(以下補給廠)の一部返還地での土壌調査の結果を公表し、それによると土壌から基準値を超える鉛が検出されていた。検出された箇所によっては基準値を大幅に超える箇所もあるが、国では直ちに健康被害が出るような状況ではないとし、暫定的な措置を施した上で、今年度中に更なる調査を進める方針だ。一部返還地は、市が進める広域交流拠点の一部として各種施設の整備が検討されており、多くの市民が参加するイベントの会場として活用されている。市では今後、国の詳細調査の結果を受けて同所でのイベント開催が可能かどうかを協議していく。
今回の調査は、一部返還地の管理主体を防衛省から財務省に移管する過程で、防衛省が敷地内の土壌汚染状況を把握するために行ったもの。調査は同所の土地利用履歴を踏まえた上で、調査対象物質を決定し、2015年8月末から2016年3月までに実施された。その結果、調査用に一部返還地(15 ha)内に設定された138区画のうち、5区画で基準値150㎎/kgを上回る鉛が検出された。基準値を超える鉛が確認された5区画を更に45区画に細分化し追加調査を行ったところ、全12箇所での土壌汚染が明らかになり、箇所によっては基準値を15倍以上上回る地点もあった。
調査結果を市に報告した「防衛省・南関東防衛局」は本紙の取材に対して、「基準値はあくまで一定量を数十年単位で摂取した場合、身体に影響が出る可能性を示した数値である」と説明。加えて、「仮に、何らかのタイミングで鉛を含む土壌を経口摂取したとしても、身体への健康被害が出る可能性は極めて低い」と話した。
現在汚染が確認された箇所は暫定的な措置として、範囲をロープで囲い、土壌飛散防止のために表面をシートで覆ってある。今後はどの程度の深さまで土壌が汚染されているかを調べるための詳細調査を実施し、対応を検討する方針だ。
イベント開催への影響懸念
一部返還地は、市が進める広域交流拠点「さがみはら新都心」の重要地点として、行政施設や国際コンベンション施設の整備が検討されている。市の担当課によると、今回の調査結果による整備計画への影響はないとし、今年度中に暫定供用をめざす(仮称)南北道路と(仮称)東西道路の整備への影響も否定した。
同所では2011年以降、市のシンボルイベントである「はやぶさの故郷 潤水都市さがみはらフェスタ」が毎秋に開催されており、多くの市民が足を運んでいる。市の担当課は今年の開催場所について、今後の詳細調査の結果によっては会場を変更する可能性もあると話した。
他にも同所では、マラソン大会や東京都など9都県市が参加した防災訓練なども実施されており、今後、イベントなどの開催に影響が出る可能性もある。一方、同じ補給廠内の敷地であり、今後スポーツレクリエーション施設などが整備される予定の共同使用区域については、現在市が土壌調査のための準備を進めており、2016年度中には結果が出そろう予定だ。
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