城山ダムの建設工事に伴い、移転することを余儀なくされた住民への福利厚生を目的に発足した一般財団法人神奈川県津久井湖協会。同協会が創立50周年を迎えたのを記念した式典が12日、津久井湖記念館(緑区城山)で開催された。式典では、建設によって津久井湖の湖底に沈んだ住民や関係者ら約120人が参加し、これまでの50年を振り返った。
城山ダムは、1965年に完成した高さ約75mの重力式コンクリートダム。急増する神奈川県民の水需要に対応するため、相模ダムの補助目的に建設が開始され、現在は主に、県内の上水道・工業用水の供給、相模川の洪水調節、水力発電の3つの役割を担っている。
このダム建設に伴い、旧津久井町(荒川・三井・不津倉・三ヶ木・川坂)、旧相模湖町(沼本)、旧城山町(中沢・小倉)の8地区にあった、285世帯が津久井湖(城山ダムによって形成されるダム湖)の湖底に水没し、移転を余儀なくされた。同会は、この住民らの福利厚生の向上を目的に、ダム建設の翌年に津久井湖記念館の完成とともに発足した団体。創立以来、「城山ダム建設までの歴史を忘れないで欲しい」と、移転住民への補償だけでなく、建設当時の用具や写真の展示、フォトコンテストの開催など、城山ダム(津久井湖)を住民へ親しませることを目的とした取り組みを積極的に行ってきた。
当日は、加山俊夫相模原市長ら来賓者の他、地元住民など約120人が参加する中、津久井湖の歴史を振り返る映像や基調講演などを実施。式典後には記念館前に、旧津久井町の町花であったミツバツツジの記念植樹を行った。今夏には関係者に50年記念誌も配布される予定になっている。
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