宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパス(由野台)にこのほど、市民や企業との繋がりを促進する「宇宙科学探査交流棟」が新たに整備された。同施設内には模型などが展示されるほか、JAXAを訪れる企業と職員との交流の場としても活用される。担当課では同施設の整備により、民間企業などとの共同研究・開発の促進に加え、市民にとってJAXAがより身近な施設となるよう期待を込める。
整備された交流棟は延床面積約1100平方メートル、高さは約10m。内部は壁のないオープンスペースとなっており、探査機の模型が並ぶ展示スペースとシンポジウムなどが開催できる交流エリアで構成される。
展示スペースには、従来同キャンパスの研究・管理棟1階にあった展示室を移設し、一般見学できるようにする。展示品もより充実させ、2020年末に帰還予定の小惑星探査機「はやぶさ2」の実寸大模型を新たに設置。施設の高さを生かし、天井から吊るす形で展示する。他にも、実際に打ち上げられた衛星打ち上げ用ロケットの先端部分(全長約10m)なども新たに加える予定だ。
交流エリアは主に打ち合わせや会議などで使用。具体的には、昨年開設し宇宙探査技術の開発を目的とした屋内施設としては国内最大規模の「宇宙探査実験棟」などを訪れる多くの企業との利用が想定されるほか、メディア向けの記者会見の場としても活用される見込みだ。
JAXAでは交流棟の整備に合わせ、より多くの人や団体に同キャンパスを訪れてもらおうと、今まで2台分しかなかった大型バスの駐車場を4台分に拡張した。加えて、ホームページ上で事前予約をすれば、5人以上を対象に職員が解説しながら施設を案内して回る「団体見学ツアー」も平日限定で企画している。
博物館で関連イベント
交流棟がオープンする2日は、午後3時30分から一般公開を実施。当日限定で閉館時間を通常午後5時30分までのところを、7時まで延長する。
オープンに合わせて、近隣の市立博物館では関連イベントを開催。2月2日(金)から4日(日)までの3日間、宇宙服をイメージしたスーツを着て記念撮影ができるほか、プラネタリウムでは2010年に帰還した「はやぶさ」の活躍を取り上げた全天周映画「HAYABUSA2」のリュウグウ版を特別上映する。
JAXAの担当課では「交流棟を通じ様々な方が出会い、新しい研究や開発が進むことを期待している。また、市民の方には展示などの見学を通じてJAXAのことをより身近に感じてもらえれば」と話している。
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