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戦車闘争を映画化へ 大規模運動の本質に迫る

社会

掲載号:2019年4月18日号

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(上)機動隊による阻止線に守られて行われた強行搬出=1972年9月19日、西門付近(相模原市提供)(下)戦車闘争の映画化について語る小池さん
(上)機動隊による阻止線に守られて行われた強行搬出=1972年9月19日、西門付近(相模原市提供)(下)戦車闘争の映画化について語る小池さん

 ベトナム戦中の1972年に相模原・横浜で展開された、いわゆる戦車闘争をテーマにしたドキュメンタリー映画が現在、市内映画会社・リトルバードが中心となって制作に向け準備が進められている。反戦感情の高まりが市民を突き動かした大規模な市民運動。映画化を通じ、その事実を再認識するだけでなく、市民運動の本質、活動に注がれた関わった人々のエネルギー、そして欲望にも迫りたい考えだ。

 戦車闘争とは、ベトナム戦争下の1972年、相模総合補給廠内で修理された米軍戦車がベトナムへ輸送されているのが報道によって発覚したことから、横浜・村雨橋で戦地へ輸送される戦車を積んだトレーラーを市民や議員が阻止し、その後も搬出を阻むために闘争へと発展していった市民運動。とりわけ村雨橋で車両の通行が阻止されてからは、西門交差点から補給廠へ続く道に学生運動グループなどの革新系の団体や市民グループがテントを張って占拠し、戦車の搬出を実力で妨害しようと周囲は騒乱状態となった。こうした戦車をめぐる一連の混沌とした状況は約100日間にも及んだとされる。

 今回の映画化は、リトルバードの小池和洋さんが昨年公開されたオール相模原ロケ映画「ホぺイロの憂鬱」の制作時に相模原の市史を研究する中で戦車闘争を知ったのが発端。戦車闘争という大規模な市民運動が相模原で起こったこと、闘争の始まりから終焉(えん)、さらには今日に至るまでの市民運動の爪痕を後世に残すべきとの考えから、ドキュメンタリーとしての映画化に強い思いを募らせていったという。

証言中心に映像化

 小池さんによると、当時、補給廠前に集結し監視を続けた学生グループらのテント村や抗議活動を行った市民の様子などを、市の関係者が8mmビデオカメラで撮影した録画テープが現存している。しかし、作品化には至っていないため、実現すれば戦車闘争を題材にした初の映画となる。構想として、題名を「戦車闘争 SAGAMIHARA、YOKOHAMA 1972-202X」(仮)とし、内容は市民運動の当事者の証言映像を中心に、資料映像などを一部織り交ぜた作品構成を検討中。小池さんは「反戦市民運動として米軍戦車を止め、100日間も補給廠にとどまらせたのは世界中を見ても例がない。闘争の足跡から市民運動の本当の姿を描きたい。そして、行動せずにはいられなかった、そうした人間の欲望に迫ることができれば」と話している。

 同社では現在、資金を含め映画化への協力者を募っている。詳細は同社【メール】crown732000@yahoo.co.jpへ。

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