市は17日、昨年度に受けた児童虐待などの相談状況について発表した。虐待が疑われる児童の数は前年度に続き、児童相談所が設置された2010年以降で過去最多となった。
市が18年度中に把握した虐待が疑われる児童の数は2332人で、前年度に比べ298人増加した。最も多い虐待は脅迫、無視など心的外傷を与える言動を行う「心理的虐待」で、957件(前年度比197件増)に上り全体の41%を占めた。次いで、食事を与えない、長時間放置などの育児放棄を意味する「ネグレクト」で892件(同28件増)。殴る、蹴るなどの「身体的虐待」が466件(同65件増)だった。
虐待が疑われる児童の男女比はほぼ等しく、年齢別では就学前の乳幼児が最も高い1117人、次いで小学生(746人)、中学生(304人)で、前年度と同様の傾向となっている。虐待者は実母が全体の約63%を占め、実父と合わせると約93%に上った。
児童虐待の把握件数が増加している要因について市こども家庭課は、「児童虐待が社会問題となる中で市民の認識が高まっている」と分析。親の夫婦喧嘩やDVを見た子どもを警察が「心理的虐待」と判断して児童相談所に通告するケースも増えているという。同課では「気になることを見つけたら児童相談所や各区の子育て支援センターにご連絡ください」と呼びかけている。
|
<PR>
さがみはら中央区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|