相模原安全運転管理者会の会長に就任した 中村 清貴さん 南区磯部在住 67歳
「人が好き」から広がる世界
○…「はい、お疲れ様」。電話での第一声は、いつも相手を労う言葉。「人が好きなんだよね」と話す穏やかな口調から、温かい人柄が滲み出る。地域の交通安全啓発をめざし、事業所が加盟する安全運転管理者会の魅力を「他業種の人と仲良くなれる」と語り、新会長として1件でも交通事故を減らしたい、と真剣な表情をみせる。「横のつながりを深め、警察署や区と連携して助けあっていけたら」
○…東京都北区滝野川の生まれ。鉄道学校として知られる岩倉高校で旅客規定や観光を学び、卒業後は日本旅行に入社した。「万博景気で引く手あまた。業界が元気だった」。パッケージ旅行の添乗員や企業へのツアー斡旋など営業も経験し「自分が行きたいところを売り込んだりしてね。楽しかった」と破顔する。ハネムーン中に喧嘩になった夫婦の仲を何とか治め、旅行後に富山の自宅に招待されたことも。「つい親身になっちゃう。好きになるから、相手も好きになってくれるのかな」
○…30を過ぎた頃から職を転々とし、葬祭業界に入ったのは20年前のこと。「ゼクシィ」全盛期の頃、結婚式場を担当し、ほどなく葬儀部門へ。「結婚も葬儀も、心で寄り添うという点では一緒」。めでたい・悲しい、だけでなくどちらにも喜怒哀楽があり、その有りように寄り添うこと。それぞれの人を見て、事情を聴き「本当は何を求めているのか」に思いを巡らせる。独立し、葬儀会社「ウェル・しおん」を営む今もその姿勢は変わらない。
○…「趣味は遊ぶこと」とカラリと笑う。仲間との旅行や愛妻との野球観戦が息抜きだ。フィリピン出身の夫人は「明るくて頑張り屋さん」。ともに移住することも計画しているが、同会も仕事も「まだまだ辞められない」。ゆっくりした余生はもう少し先になりそうだ。
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