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コロナ禍教育現場レポート 「スピード感」で対応 麻布大学附属高校(上)
2月に市内で初めての新型コロナウイルス感染者が確認された後、感染拡大を防止するため市内の学校は止む無く休校に。緊急事態宣言の発令により、その期間は約3カ月に及んだ。コロナ禍に教育現場では何が行われていたのか。区内唯一の私立高校である麻布大学附属高校に聞いた。(全2回)
市内で感染者が確認された翌日、保護者宛に「検温と健康観察の実施について」を発信した同校。まず、家庭での検温と健康観察を促した。未知のウイルス、経験のない事態に「感染拡大リスクを最大限抑制し、生徒の安全を守るためにもスピード感が大事だと思った」と坪井芳朗副校長は振り返る。その言葉通り、同校の対応は全てにおいて早かった。2月26日には時差登校および短縮授業を開始。通常8時40分からのホームルームを9時30分からとし、45分授業は40分に短縮、満員電車や教室での密を極力取らない対策を講じた。当時まだ馴染みが薄かった時差登校や短縮授業の対応に、TV局からは取材依頼もきた。
WEB授業開始
休校中、最も心配なのが「授業の遅れ」だった。緊急事態宣言を受け同校の教職員も原則、在宅勤務に。そんな中、同校では4月8日からWEB授業を開始した。
教職員は在宅と出勤を併用しながら授業映像を作成、さながら「ユーチューバー」と化した。「遅れさせない」だけでなく、「生徒と繋がる」を第一に考え、試行錯誤を重ねた。オリジナル授業の配信は全ての教科に及ぶ。生徒を飽きさせないため、「おまけ動画」も加えた。配信は5月末までの約2カ月で、1300本を超えた。
4月下旬からはホームルームと面談をオンラインで実施。朝の出席確認を取ってから生徒は各自、自宅で動画授業を始める。動画を観ないとわからない課題や宿題を出すことで「サボリ」はほとんど居なかったという。WEB授業を行うことで計画通りの授業進度は保てたが、生徒とのコミュニケーション不足という課題は残った。
(次号に続く)
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