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さがみはら中央区 スポーツ

公開日:2020.10.15

バレー通じ、「新住民」集結
新たなつながり生む

  • ベイカリーズのメンバー(左が代表を務める田村さん)

  • 得点をあげ喜ぶメンバー

 「人間関係が希薄になった」という声が聞かれて久しいが、元々、相模原にゆかりのなかった20代から40代の男女がバレーボールチームをつくることで、新たな地域コミュニティを生み出している。自身も神戸市出身で代表を務める田村淳さんは「出身地も仕事もバラバラのメンバーが集まった。学生の時のように熱く活動していければ。もっと輪を広げられればと思います」と話している。



 IT、土木、獣医、整形外科など、さまざまな仕事をもつ20代から40代が「チーム」となったのは今年1月。相模原出身者も含まれているものの、メンバーのほとんどが市外から移り住んできた「新住民」という。



 そんなメンバーらを引き寄せたのがJR相模原駅前にある田村さんが運営する整骨院。口コミで田村さんがバレーボール経験者であることが伝わると、「一緒にチームをつくってもらいたい」「どこか良いチームはないか」などの声が田村さんの元へ集まってきた。



 「ママさんバレーなどはすごく地域に密着しているので地元出身者でないとチームに入りずらい雰囲気がある。気楽に、仲間づくりできる環境を生み出したいとチームを立ち上げたんです」とチーム結成の意図を田村さんは話す。



週2回、男女6人制



 誕生したチームの名は「はちみつくまさんベイカリーズ」。女性にも多く加入してもらいたいという思いを込め、「かわいらしくした」と田村さん。行うのは男女混合6人制バレーで週2日、市内学校の体育館などで練習を実施することにし、ある程度の強さを求める一方で、「長く続くチーム」を方針に掲げたのだという。



 「社会人チームって人間関係がうまくいかずにチームが解体するケースが多いんです。実際、チームが無くなったためにうちに入った人もいるぐらいで」と田村さんはその理由を語り、ベイカリーズに加わるには、バレーの実力が高い人でも1カ月間ぐらい「仮入部」してもらい性格を見極めた上で加わってもらうようにしているのだという。



 「おかげで、うちのチームはみんな仲が良い。めざすところを同じにしたいので、競技力も合わせるようにもしました」



未だ公式戦ゼロ



 ただ、チームワークに亀裂が入る出来事も――。新型コロナウイルスの感染拡大だ。



 4月以降、合同の練習ができなくなり、できたてのチームは皆で集まることが困難に。一時期、分裂しそうになったのだという。そんな中、田村さんは無料通信アプリの「ライン」などを活用し、皆が共通の話題で話が弾むようにし、「ラインで反応がない時は心配になった。どのようにチームを盛り上げていけば良いのか一部メンバーと相談してきました」



 そんな「気づかい」が明けたのが8月。コロナ対策を徹底しながら練習を再開すると「自粛してたので身体が動かない」と皆が苦笑いする中、ボール回しの練習を始める頃にはメンバーに笑顔が戻っていったのだという。10月現在、ベイカリーズは未だ公式戦ゼロだが、「大人の部活動だからのんびりとやっていければ。今はフォーメーションを固める時期と考えています。我々のチームが仲間づくりの良いモデルケースとなれば良いとも思っています」と田村さんは前を向いている。



 ベイカリーズは現在、メンバーを募集中。問い合わせはチームのHPへ(はちみつくまさんベイカリーズで検索)。

 

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