さがみはら中央区 社会
公開日:2025.07.24
神奈川県医師会
「あって当たり前」守る
鈴木新会長にインタビュー
県下9800余りの医師が加盟する神奈川県医師会の新会長に6月21日、藤沢湘南台病院の理事長・鈴木紳一郎さん(67)が就任した。抱負や医療の課題を聞いた。
――役割は。
「市民に一番身近な郡市医師会と日本医師会の間で、地域の医療を守るために必要なことを吸い上げて国に提案したり、行政や医療福祉団体と連携し、県の医療方針をまとめる役割を担います。県民に正確な情報を発信することも使命です」
――就任後の抱負は。
「医療の現実を県民に伝えて、共に考えていきたい。物価高でも価格が決まっている診療報酬や医療従事者の人手不足で、多くの医療機関が危機的な状況にあります。『あって当たり前』の医療は決して盤石ではありません。社会インフラとしての医療の在り方を県民と考え、守っていきたいです」
――未来の医療を守っていくための取組は。
「生産年齢人口が急減し、医療従事者が不足するといわれる『2040年問題』に向けて、未来の担い手を育てていきます。今年、神奈川でドクターを目指す人に向けて情報を発信するウェブサイト『かなドク』を立ち上げました。今後も医師会の役割や医療に従事する魅力ややりがいを発信していきます。働き、考え、県民にも医療従事者にも公平な医師会を目指します」
――県民にメッセージをお願いします。
「『医者の友達を作る』という気持ちで地域で信頼できるかかりつけ医を見つけてほしいですね。ネットの情報だけではなく、自身の身体をよく知る医師に相談することで、適切な医療を受けることにつながります」
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