さがみはら中央区 コラム
公開日:2026.02.26
寄稿 地域紙の意義と役割・下
学生「民主主義の基盤」
青山学院大学非常勤講師・大重(おおしげ)史(ふみ)朗(お)
私は2024年度から、青山学院大学コミュニティ人間科学部(相模原キャンパス)で非常勤講師をしている。担当科目は学年の後期で「地域出版と情報流通論」。金曜5限という時間もあり、今年の履修者は昨年に引き続き14人と「少数精鋭」だった。
授業では「タウンニュース」の実物を配布し、学生に「地域出版の意義と役割」を考えてもらった。タウンニュースは新聞ではあるが、「情報流通」手段の一つとして、授業方針からは逸脱しないと、あえて私の判断で取り上げた。学生らに感想を書かせたところ主な意見は次の通りだ。
「大学のある地域にこんなに多くのイベントがあるとは思いませんでした。チェーン店でも、店舗全体の広告よりも、地域の店舗の働く人の思いを見る方がよっぽど訪れたくなる」、「地元のポジティブな内容が中心。その地域を宣伝する狙いもあると思う。人と人のつながりを内容としている記事がいくつかあった」など、まずは好意的な感想が多かった。
例えば印象に残った記事として「1年間休まず弁当作りということがとても素敵だと思った。NPOの方々が子育て世帯を守るために弁当作りを続けているというのに胸を打たれました」、「幼稚園や小学校、科学館の特別展など、その地域の中で大切にされているスポットが中心に(書かれている)。広告も地元の事業者が中心であり、地域に特化している」と自分の「一押しニュース」も取り上げてもらった。
さらにタウンニュースの形式にも気づいた学生がいる。「(全国紙のように)要約(リード・前文)がなく事実を述べている印象をもった。どちらが正面かもすぐにわかりにくいため、トップ記事が複数あるように感じた」とも書いていた。また、「読者が限定される記事が多く含まれているのは、フリー地元紙ならではの特徴だと考えました。他のエリアと共通したテーマを設けたのだろうか、毎回共通したテーマがあるのだろうかと気になりました」との指摘も。一方、「人物風土記」を推す学生も2人いた。
「教員増求める陳情 不採択」という記事を読んで、「地域コミュニティにおける社会の啓発や『公的機関の監視』といった地域情報紙の役割に気づいた。(中略)教育の重大な地域課題は大手新聞社では取り扱えないが、非常に重要な問題である。こうした地域事情を知らせていくことで民主主義の基盤となる(後略)」などと元全国紙の記者としては「耳の痛い」指摘もあった。公的機関の監視は何も中央省庁や国会議員だけでなく、大手全国紙も地元の市役所、そして人々の動きなどにもっと敏感になれ、ということをタウンニュースは言いたいのかもしれない。
(文中、「カギカッコ」は基本的にレポート課題の学生の文章のまま転載。丸カッコは筆者が補足した)
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