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さがみはら中央区 教育

公開日:2025.09.18

チームオレンジ
認知症サポーターと当事者 橋渡し
コーディネーターがマッチング

 相模原市は昨年7月、認知症サポーター等と認知症のある人やその家族の支援ニーズに合った具体的な支援につなげる仕組みとして、「認知症サポーター活動促進・地域づくり推進事業(チームオレンジ)」を開始し、同事業を推進する拠点「チームオレンジサポートセンター」(淵野辺)を開設した。チームオレンジコーディネーターを配置し、認知症サポーター等の活動の場を促進することによる多様な「支え」と、本人や家族のニーズに合った支援をマッチングするほか、認知症のある人や家族がいつでも訪れることができる居場所づくり、本人ミーティング、相談会などを開催している。こうした機能を持つ常設型センターを自治体が開設するのは、県内では相模原市が初めてだという。

6万5千人の活躍の場へ

 チームオレンジとは国が推進する認知症対策の1つ。各地域の認知症サポーター同士がチームを組み、または個人、企業・団体が認知症のある人やその家族に対する生活面を早期の段階から支援するのが目的だ。

 認知症サポーターは2005年に厚生労働省が始動させた制度で、自治体の講習を受けて認知症に関する知識を身につければ誰でもなることができる。相模原市では職員全員が受講する取り組みを進めるなど、現在は市内で6万5747人が登録されているという。

 全国的には認知症カフェや当事者の集会といった取り組みが広がっているものの、常時活動できる場が少ないことが指摘されてきた。こうした状況に対して市は、サポーターが活躍できる場を増やすため、「認知症サポーター活動促進・地域づくり推進事業(チームオレンジ)」の柱としてサポートセンターの開設に踏み切った。

 同センターには専門のコーディネーターを配置し、「チームオレンジ」として認知症サポーターによる多様な支えと当事者や家族のニーズをマッチングさせる。運営は市から委託を受けた「NPO法人Link・マネジメント」。

増える紹介事例

 同センターでは認知症のある人やその家族がいつでも訪れることができる居場所づくり、当事者交流、相談会、交流イベントなどを開催している。稼働から1年、話し相手がほしいと思っている当事者に対し、話し相手になってくれる人をマッチングさせるケースや、企業の協力で認知症の人が利用しやすい施設環境の整備に取り組むケースなど、需要と供給が合致するケースも増えてきた。センター長の能勢光さんは「助けたい人も助けてほしい人もお気軽にご相談いただければ」と話す。

 市はチームオレンジの活動に協力する人材を募集している。市内で実施される認知症サポーター養成講座・ステップアップ講座を受講するか、または受講する予定の人がチームオレンジに登録できる。問い合わせは同センター【電話】080・5650・0254。

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